阪神・佐藤輝「40発フォーム」で真の覚醒へ!極秘渡米しスイング動作を解析「体の使い方的に課題あった」

2023年12月25日 05:15

野球

阪神・佐藤輝「40発フォーム」で真の覚醒へ!極秘渡米しスイング動作を解析「体の使い方的に課題あった」
クリスマスツリーの前で記念撮影する阪神・佐藤輝(左)と森下(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 メジャー流で24年度版の新フォーム見えた!阪神・佐藤輝明内野手(24)が24日、米国から帰国。ワシントン州シアトルに拠点がある「ドライブライン・ベースボール」での5日間のトレーニングを通し、来季のフォーム固めに取り組んでいたことを明かした。動作解析を用いたスイングの分析結果を基に「調子の波を少なくする」ための体の使い方を追求し、4年目の覚醒につながるヒントを持ち帰った。この日は強行軍をものともせず、森下とともに大阪市内のホテルで行われたファンクラブイベントにも参加し、虎党との交流も楽しんだ。
 この日午前、米国本土から帰国した佐藤輝の第一声は「ハッピー・メリークリスマス」だった。日本時間18日に一足早く優勝旅行を切り上げ、ハワイからワシントン州シアトルへと向かった。目的は「ドライブライン・ベースボール」でのトレーニングだった。軽快な言葉と充実した表情が、日本へ持ち帰った“手土産”の大きさを物語った。

 「良かったと思います。測定とかいろいろやって分析結果と課題も出た。それを基にまたやっていきたい」

 極秘渡米してまで敢行した、野球の本場でのトレーニングは5日間に及んだ。スイング動作の解析を行い、自らが課題に掲げる「調子の波を少なくする」をメインテーマにして施設の指導者と解決策を講じたという。

 「数字というか、体の使い方的に、しっかり股関節を使えていないとか何カ所か(課題が)ありました」

 今季は結果的には24本塁打、92打点といずれもキャリアハイの成績を残したが、好不調の波が大きい1年だった。極度の不振に陥った6月25日には2軍落ちも経験。その期間の映像など今季データを用いて「悪い時にどういう動きが出ているのか」課題を洗い出し、最新の測定・映像機器を駆使して多角的アプローチから24年度版の新フォームを模索した。また、帰国後も随時、フォームを確認できるよう数種類の練習メニューも習得。「練習で使うドリルとかも勉強したので、とりあえず自主トレでやってみたい」と意気軒高だった。

 今季、プロ野球史上初の「左打者で新人から3年連続20本塁打」を放った和製大砲。課題克服の先に覚醒が待つ。今年9、10月は26試合で打率・356、9本塁打、29打点。この状態をシーズン通して維持できれば、数字上は49本塁打、159打点ペースだ。もちろん本人が「(9、10月の状態維持が)理想ですけど…」と言うように、単純計算がまかり通るほど甘くはない世界。ただ「40発」が十分に到達可能な数字であることも、間違いない。そのための新フォーム模索だ。

 この日は森下とともに「クリスマスパーティー」に参加しファンと交流。「(来年)いい結果を出して、それが(ファンへの)プレゼントになれば」。米国土産を来季、虎党への最高のプレゼントまで昇華させる。(石崎 祥平)

 ▽ドライブライン・ベースボール 米ワシントン州シアトル郊外にある最先端のトレーニング施設。動作解析の専門家や医師らが常駐。体中にセンサーを装着し、さまざまな重さのボールを使うことで筋肉への負荷を調べ、理想のフォームをつくり上げる。18年1月にインディアンスのバウアーがメジャー公式球より軽いボールを使って助走付きながら116.9マイル(約188キロ)を計測する動画が話題を呼び注目を集めた。大谷もエンゼルス時代の20年オフに同施設を利用し、翌21年の46本塁打につなげた。

 ▽今季の佐藤輝 シーズン1号本塁打は、自身最も遅い出場20試合目の4月26日巨人戦。開幕からの19試合で打率.175、2打点の不振からスタメン落ちも経験している。5月は14日のDeNA戦で初回3ラン、4回満塁弾の自己最多ゲーム7打点。月間打率.272、5本塁打、22打点と調子を上げたが、交流戦の6月は再びの不調で25日に登録抹消。7月5日の復帰後も不振は続いたが、過去2年苦手とした8月に月間打率.300で復調。9月14日の巨人戦でプロ野球史上7人目、左打者では初の新人から3年連続20本塁打を達成。後半戦の巻き返しでシーズン24本塁打は新人の21年に並ぶ自己最多。92打点はキャリアハイだった。

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