【新春対談 阪神・森下×サーファー松田詩野(1)】今年の夢は「20発&日本一」「パリ五輪でメダル」

2024年01月01日 05:15

野球

【新春対談 阪神・森下×サーファー松田詩野(1)】今年の夢は「20発&日本一」「パリ五輪でメダル」
バットを手にした松田詩野(左)とサーフボードを手にした阪神・森下(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 阪神・森下翔太外野手(23)とプロサーファー・松田詩野(21)の新春特別対談が実現した。「野球×サーフィン」という異色のタッグ。次代のスポーツ界を担う若き2人が競技の垣根を越えて本音でトークした。今年7月にはパリ五輪が開幕。互いが抱く日の丸への思い、スポーツの魅力、トレーニングに関する話からスポニチ紙面上での「お約束」まで、神奈川県出身の両者がたっぷり語り尽くした。(取材・構成 八木 勇磨、阿部 令)
 森下 初めまして。新年あけましておめでとうございます。

 松田 あけましておめでとうございます。よろしくお願いします。早速ですが、森下さんは今年、どんな一年にしたいですか。

 森下 今年、僕はプロ2年目を迎えます。個人的には20本塁打を一つの目標に掲げています。チームとしては初のセ・リーグ連覇。阪神が、今までやったことがないことをやるということも大切だと思っています。日本一連覇を目指していきたいです。

 松田 私は今年、パリ五輪に出場します。新しいステージでの挑戦になるので、チャレンジする心をずっと持ち続けて、日々どれだけ準備をしていけるかが大事になります。そこに集中して、良い一年にしたいです。

 森下 パリ五輪に向けた松田さんの決意を教えてください。

 松田 サーフィンの会場(※1)はタヒチで、恐怖を感じる海での開催となります。本当にチャレンジングな波なので、勝ち、負けの結果がどうであれ、当日まで悔いなく準備をしていければ、きっとパリ五輪の後も自信を持って過ごせると思っています。でも一番は、タヒチで良い波に乗ることが目標。楽しみです。

 森下 僕も去年11月にアジアプロ野球チャンピオンシップに出場(※2)させていただきました。日の丸の重さを痛感しました。プロとして日の丸を背負う意味は、アマチュアとは少し異なります。アマチュア時代(※3)は注目度もそこまで高くない。でもアジアプロ野球チャンピオンシップの時、東京ドームは満員でした。注目度の高さを感じました。今回は24歳以下のカテゴリー(※4)で、同世代の選手が多かったですが、年齢制限のないフル代表に招集されて、なおかつ、スタメンで試合に出場したいという気持ちは、より強くなりました。

 松田 去年3月のWBC(※5)は海外で見ていました。五輪もそうですが、4年に1度の大会にピークを持っていくのは相当難しいですよね。大事な試合こそ気合も入るし、重圧や緊張も凄くあります。もちろん舞台が大きくなればなるほど緊張を感じます。ただ、その緊張も集中する上では、良い方向に影響する時もあります。大きい大会ほど応援してくださる人も多くなり、力にもなります。ピークをもっとコントロールできるようになりたいです。

 森下 僕もWBCを見て、率直に世界を相手に戦いたいなと思いましたし、できる自信もあります。その自信を過信することなく、本当の自信をつけるために、阪神でしっかり結果を残さないといけない。その思いは、WBCを見たり、日の丸を背負ってみて、より強くなりました。
 ――今年のパリ五輪で松田選手がメダルを獲得したら、森下選手から何かお祝いを。

 森下 食べ物だったら何が好きですか?

 松田 お寿司とか、焼き肉とか…。

 森下 松田さんは海外にいる期間も長いので、日本食とかが恋しくなりますよね。(お祝いのために今から)お店を調べておかないといけないですね。今年のオフ、ぜひ行きましょう!メダル獲得、期待しています。

 (2)へ続く。

 (※1)フランス領ポリネシアのタヒチ島で行われる。会場のチョープーは大波で知られ、世界で最も美しく、最も危険とされる。

 (※2)23年11月、東京ドームで開催。日本、韓国、台湾、オーストラリアの4カ国が参加し日本が17年の第1回に続く2連覇。森下は4試合中3試合に出場。第1戦台湾戦で決勝ソロなど打率.455で外野手のベストナインに選出。

 (※3)中大1年の19年日米野球、同4年の22年ハーレムベースボールウィークの2大会に大学日本代表で選出された。

 (※4)参加資格は99年1月1日以降生まれの24歳以下(当時)あるいは入団3年以内の選手。その他オーバーエージ枠として3人の出場が認められた。

 (※5)23年3月8日~21日、20チームが参加。日本代表は大谷(当時エンゼルス)、ダルビッシュ(パドレス)、岡本和(巨)ら、阪神からは湯浅と中野が参加。日本は1次ラウンドから7戦全勝。決勝で米国を破って3大会ぶり3度目の優勝。

 ◇森下 翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、神奈川県横浜市出身の23歳。東海大相模では1年夏からベンチ入りし、3年春に甲子園出場。中大では1年春、4年春にベストナイン。東都リーグ通算9本塁打。22年ドラフト1位で阪神入団。23年のDeNAとの開幕戦で「6番・右翼」でデビュー。レギュラーシーズンは94試合で打率.237、10本塁打、41打点。同年日本シリーズは7打点の新人最多記録で日本一に貢献。1メートル82、90キロ。右投げ右打ち。

 ◇松田 詩野(まつだ・しの)2002年(平14)8月13日生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身の21歳。6歳でサーフィンを始め、14歳でプロ転向。18年の世界ジュニア選手権U―16の部で準優勝、19年のワールドゲームズ(WG)でアジア最上位となり東京五輪代表に条件付き内定も出場ならず。23年6月のWGで再びアジア最上位となり、今年2月のWG出場を条件に日本勢第1号でパリ五輪に内定。1メートル58。スタンスはグーフィー(右足前)。

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