【新春対談　阪神・森下×サーファー松田詩野(3)】松田　V旅行ハワイで森下さんにサーフィン教えます

2024年01月01日 05:15

野球

【新春対談　阪神・森下×サーファー松田詩野(3)】松田　V旅行ハワイで森下さんにサーフィン教えます — 笑顔で対談する阪神・森下（右）と松田（撮影・岸　良祐） Photo By スポニチ

　(2)から続く。

　森下　僕は円陣の声出しをやっています。

　松田　声出し、いいですよね。何か気合が入りそう！

　森下　確かに、団体競技のいいところかもしれないですね。個人競技の方は、良くも、悪くも自己責任。団体競技は、自分の失敗がいろいろな人に迷惑をかけることもある。だけど、個人競技の方がよっぽどキツいと思います。1人で抱え込むと思うので…。野球は誰かが失敗してもカバーしてくれて、勝てば丸く収まる。それは個人競技にはない魅力。僕は個人競技はできない…。その個人競技で世界一になってほしい。なってください！ところで、サーフィンは、どこの国が強いんですか？

　松田　女子サーフィンは、米国やオーストラリアの選手が強いです。男子サーフィンは、ブラジルに3人くらい飛び抜けてうまい選手がいますね。

　森下　気候は暖かい方がいいんですか？

　松田　そうですね。波は寒い地域でもいいんですけど、練習するとなれば、寒さで着替えをするのがつらくて…。森下さんはサーフィンをしたことはありますか？

　森下　ないです。無理ですね…。できるかな？

　松田　森下さんは運動神経が良いからすぐにできる！

　森下　本当ですか？昨年の12月に優勝旅行でハワイに行きましたが、サーフィンはしていないですね。ゴルフしかしていない（笑い）。サーフィンは“やってみたいな”という気持ちがあったんですよ。知り合いにも何人か、趣味程度にサーフィンをやっている人がいて。そこで“行こう”という話になって、そのまま終わりました（笑い）。サーフィンをやるには朝一番がいいんですか？

　松田　朝一番の方が、人も少なくて良いです。波も、風が吹いていないので水面がきれい。昼になると風も吹いてきて、水面がガタガタしてきます。

　森下　初心者は朝の方が乗りやすいということですね。パリ五輪のサーフィン競技は朝からやるんですか？

　松田　朝からやると思います。日本とタヒチの時差は19時間です。

　森下　時差が19時間なら、ハワイと一緒ということですね。タヒチの朝は日本の夜中か。

　松田　ちょっと見るのが、しんどい時間帯かもしれないですね。

　森下　パリ五輪開幕は7月26日ですね。球宴明け初戦（対中日、甲子園）と同じなので、松田さんの金メダルという吉報で元気をもらって、また後半戦も頑張りたいと思っています。

　松田　そういえば、森下さんと私は誕生日が1日違いなんですね。森下さんが8月14日、私が13日。

　森下　そうですね。夏男、夏女ですね。

　松田　夏は好きですか？

　森下　日本の夏はあまり好きじゃないですね。虫が多いし…。ハワイの夏はカラッとしていますね。日本はもう暑すぎるし、寒すぎるから、過ごしづらい。服が増える！（笑い）。ハワイはマジで服、楽だった。アロハシャツを着ていれば何でもいい、みたいな。短パンにアロハシャツを着て終わりです。めっちゃ軽いし（笑い）。

　松田　ハワイは過ごしやすいですよね。

　――今年の優勝旅行もハワイなら、松田選手に現地でサーフィンを教えてもらえる。

　森下　「ハワイ合宿」になりますね…。でもアリですね。サーフィンを趣味にできれば。

　松田　野球選手が趣味でサーフィンをやっていたら格好いい。

　森下　冬はゴルフ、夏はサーフィン！最高ですね。楽しみが増えました。

　《取材後記》本当に初対面なのか？と疑いたくなるほど、息ピッタリの対談だった。元々多弁な森下と、寡黙ながら的を射た発言を重ねる松田。どんな展開になるのか正直不安もあったが、若き両者の「話術」に助けられた。「野球選手×サーファー」の異色タッグ。この2人でなければ成立しなかっただろう。

　今年のパリ五輪を終えると、28年には野球が追加競技として採用されたロス五輪が待つ。今年11月に開催される野球の「第3回プレミア12」はもちろん、21年夏の東京大会からの連覇を目指す五輪代表に入ることも、当面の森下の目標になる。28年夏、森下は28歳、松田は26歳。ともに選手としての絶頂期を迎えているはず。米国での再会、そして共闘を夢見て、目の前の一瞬一瞬に全力を注いでいく。　（八木　勇磨）
　
　※この稿終わり