ソフトB・小久保新監督 新春の誓い「打倒オリックス!」全員で立ち向かう「美しい野球」テーマに戦う

2024年01月01日 06:00

野球

ソフトB・小久保新監督 新春の誓い「打倒オリックス!」全員で立ち向かう「美しい野球」テーマに戦う
今季の目標を「リーグ優勝」「日本一」と記したソフトバンク・小久保監督(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 ソフトバンクの新指揮官に就任した小久保裕紀監督(52)は「美しい野球」をテーマに戦う。その真意について「全員が一つの作品に携わるアーティストになる」と、団結の方向性を示した。昨季は3連覇を果たしたオリックスに15・5ゲーム差をつけられ、3位。もはや「常勝軍団」ではないとも明言し、束になって王者に立ち向かうと誓った。(取材・構成=井上 満夫)
 ――1軍初指揮に向けての準備は何を?

 「監督の仕事とはを問い詰めながら過ごす。直感力というよりマネジメントをどうするか。時代に合わせて選手の要望を聞くか、2軍のときのように管理するのか。方向性は決めているが、答えは全部出してない。リーダーとしていかにあるべきか、どう振る舞うか。そっちが大事」

 ――リーダー論も変わってきたのか?

 「2、3年で変わりました。古き良きものと古くさいものは選別しないと。王イズム継承を、といわれるので管理とルール。王会長がわれわれに求めてきたものは必要」

 ――ルールとは?

 「できないことは強要しない。絶対にこれだけは守ろうというもの。守るか、去るか、変えられる立場まで上がるか。ルールはこの3つ。勝敗は運。運をつかむため普段、何をしているか。整理整頓じゃないけど、自分のことくらいはできるように。細部が大事」

 ――そこから派生しての美しい野球か?

 「全員が一つのホークスの作品に携わるアーティストになれるのではないかとの意味での美。チームが勝つため、みんな仕事をしている。自分の部署さえ良ければの集合体で勝って面白いか、というところ。みんな同じ方向を向いて勝利に携わる。そのピラミッドの頂点から束ねる、縦につながるチームをつくるのが監督の役目」

 ――改めてどんなチームが理想なのか?

 「主力が手本になるチーム。勝つのは当たり前で、勝ちに向けて個人が美しさを少し自分の中に持ち合わせるチームとなれば。僕も含めて。僕もまったく、完璧ではない」

 ――主将は不在。

 「(昨季主将の柳田は)物足りんと言いながら、数字を残すレベルの高い選手。まだまだいける。今まで通り、引っ張ってくれたらね。今回、監督になったときに“背番号は9やなくていいんですか”と言いに来た。そんなこと聞いてくるんやと。もう、あいつの数字(9)ですよ」

 ――有原と和田の開幕ローテーション入りを明言。開幕は?
 「相手もエース格がくる。中6日で回るなら、ずっと同じ力量の投手と当たる。しんどいけどチームを代表してふさわしい人がなるべきと思う。2人に関しては、どっちがなってもおかしくない。まだ決めてないです。ただ、今の時点で準備できるのは2人しかいないでしょうね」

 ――V奪回の鍵?

 「まず3年勝ってませんよ、が現実で。われわれはもう常勝チームじゃない。10ゲーム(以上)、開けられている。打倒オリックスでやるしかない。チャレンジャーから、スタート。決して、王者じゃない」

 ――春季キャンプは選手の何を見るか?

 「僕自身もセカンドで使ってもらえたからレギュラーを獲れた。全部“使おうか”と何かを発していたと思う。王会長の言葉を借りると“おまえとジョー(城島健司)は目が光ってたんだ。気になったんだ”と言われた。それを2月のキャンプ、3月のオープン戦で示してくれれば」

 ◇小久保 裕紀(こくぼ・ひろき)1971年(昭46)10月8日生まれ、和歌山県和歌山市出身の52歳。星林から青学大に進み、93年ドラフト2位(逆指名)でダイエー入団。04~06年は巨人。07年にソフトバンクに復帰し12年に現役引退。通算2041安打、413本塁打。13年10月に日本代表(侍ジャパン)監督に就任。17年WBCで4強。21年からソフトバンクのヘッドコーチに就任。22年から2年間の2軍監督を経て昨年10月末に1軍監督就任。1メートル81、86キロ。右投げ右打ち。

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