侍・井端監督 「結」の一年 11月プレミア12で世界一へ「結束」「結成」「結集」の決意
2024年01月01日 05:00
野球
日本野球を未来へ「結実」させたい思いがある。昨年3月に14年ぶりWBC制覇に導いた栗山前監督の後任として就任。初陣だった11月のアジアプロ野球チャンピオンシップは、24歳以下を中心に将来性豊かな選手を起用して優勝した。契約期間は11月のプレミア12までが前提と発表されているが「その先に(26年)WBCも(28年)ロス五輪もある。WBC、五輪に若い選手が一人でも多く出てきてほしい」と先を見据える。「長く日本の野球が勝つ上で、いかに新しい力を入れていくかが大事。プレミアで勝たないといけないが最終目標じゃない」と勝利と育成を追い求める。
メンバーは昨年のWBCの“若手枠”を中心に「結成」する見込みだ。先発候補に名前を挙げたのが巨人・戸郷、オリックス・宮城、中日・高橋宏。本職は先発ながらWBCでは中継ぎを務めた3投手で「本来各球団では先発。先発でバンバン投げてくれれば」と語った。ロッテ・佐々木は、今季国内でプレーする選手としては唯一WBCで先発を経験。プレミア12で日本のエースになれるかは「自然と周りから呼ばれるのが理想」とし、「さらに飛躍して伸びる。あとは体調だけ」と活躍を期待した。
攻撃陣ではヤクルト・村上、巨人・岡本和、DeNA・牧の名を挙げ「うまく打順を組んでいけたら、より破壊力が増す」と明るい展望を語る。さらに、昨秋のドラフトで指名された新人選手にも門戸を広げる意向を示唆。投打で「良ければオファーは出す」と垣根はない。
日本野球のために力を「結集」させる。過去2回は大リーガーが出場していないが、まだ今大会の不参加は決定していない。2月の12球団キャンプ視察に加え、今シーズン中に米国を訪問。
「全員に意向だけは伝えたい」と日本人メジャーリーガー全員と面談する方針を明かした。ドジャース・大谷とは個人的な面識はなく「認識(されて)ないと思って行きます」と笑った。
まずは3月6、7日の欧州代表との強化試合(京セラドーム)が、国内フルメンバーでの自身初采配。侍ジャパンは国際大会21連勝中でもある。「勝つことで応援してくれる人が喜ぶ。プレミアまでしっかり準備したい。WBCにつながる大会にしたい」と新年の誓いを立てた。(神田 佑)
≪正月は家族で長野≫井端家の正月は家族で長野県を3日間訪問する。「野球から離れて“何もしない”というのが今年の目標。お風呂だけつかる」と温泉旅行を計画した。昨年10月に監督に就任し、国際大会、各球団の視察、元々予定していた野球教室などの仕事と忙しい日々を過ごしてきた。「起きている間は常に野球のことを考えるようになったので頭がだいぶ疲れた」と笑い、年始は明子夫人、1男2女の子供とゆっくりと過ごす。
▽プレミア12 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)主催の国際大会。日本は15年の第1回大会は準決勝で韓国に逆転負けし、3位。19年の第2回で初優勝した。MLBが主催するWBCとは異なり、過去2回は大リーガーは参加しなかった。今年の第3回大会は11月10日から24日まで開催され、決勝は東京ドーム。日本、韓国、米国など最新の世界ランキング上位12位までの国・地域が参加することが、昨年12月に発表された。
▽アジアプロ野球チャンピオンシップ 昨年11月16~19日に東京ドームで第2回大会が開催された。アジアの若手育成を目的とした国際大会で、井端監督の初陣となった。日本、韓国、台湾、オーストラリアが出場。日本が韓国との決勝で、タイブレーク方式の延長戦の末にサヨナラ勝利して4連勝し、第1回大会から2連覇した。選手の参加資格は24歳以下または入団3年目以内で、3人までオーバーエージ枠(29歳以下)が加えられた。
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