23年 投手・大谷が中途半端なスイングを奪ったのは26度 打者・大谷がさせられたのは7度

2024年01月04日 12:34

野球

23年 投手・大谷が中途半端なスイングを奪ったのは26度 打者・大谷がさせられたのは7度
ドジャース・大谷翔平 Photo By スポニチ
 大リーグ公式サイトでデータに詳しいマイク・ペトリエロ記者が3日(日本時間4日)、新たな指標「SWORD(剣)」について説明している。野球を見ていれば、投手が「えげつない」変化球を投げた時に、打者が完全にだまされ、ワンバウンドするようなボール球でも振ってしまうことがある。途中でバットを止められず、空振りで、中途半端な弱々しいスイングになる。そして昨今であれば、ソーシャルメディアで動画を拡散されてしまう。
 こういったスイングを「SWORD(剣)」だとして広めたのがピッチング忍者こと、ロブ・フリードマン氏だ。少年野球を題材にした2006年の映画「がんばれ!ベンチウォーマーズ」の中の、醜いスイングと「斬らないでください、それ(バット)は剣ではありません」の台詞からヒントを得たものだ。

 これをデータ化しようと、大リーグ公式サイトが23年度分を調査。それによると、一番多く「SWORD(剣)」を奪ったのはホワイトソックスのディラン・シース投手で55度、うち44度はスライダーだった。割合は3・2イニングに1度。2位はブレーブスのスペンサー・ストライダー投手で52度、3位はツインズのパブロ・ロペス投手で47度だった。

 23年、ポストシーズンゲームも含めると、全部で6200度以上の「SWORD(剣)」があった。1試合に2・5度の割合である。一番多くの「SWORD(剣)」を奪った球団は世界一のレンジャーズの投手で245度、少なかったのは打たせて取るタイプの投手が多いカージナルスで152度。カージナルスのマイルズ・マイコラス投手は20イニングに1度の割合だった。

 とはいえ「SWORD(剣)」を奪えないからといって、悪い投手だというわけではない。マリナーズのジョージ・カービー投手は13・6イニングに1度の割合だが、13勝10敗、防御率3・35の好成績を残している。

 「SWORD(剣)」を取る球種はスライダーが多いが、ダイヤモンドバックスのザック・ギャレン投手やブレイク・スネル投手はカーブで奪う。9イニングあたりの数値で見ると、一番「SWORD(剣)」が多いのはロイヤルズに移籍した左腕ウィル・スミスで9回あたり3・9度。スライダーが得意だ。続くのはマリナーズのマット・ブッシュ投手で3・7度。カーブが武器だ。

 一方、打者で「SWORD(剣)」が多いのは、打率1割台のヤンキースの新人エバーソン・ぺレイラで10・7打席に一度。103打席で11度だった。マーリンズの首位打者ルイス・アラエズは574打席で3度だけだった。

 アラエズの「SWORD(剣)」のうちの一つは投手大谷翔平が奪った。5月27日のマーリンズ対エンゼルス戦で、99・3マイルの高めのボールになる直球に、アラエズのバットが出て、中途半端なスイングになった。ちなみに23年、投手大谷はマウンド上で26度中途半端なスイングを奪った。打者としては7度中途半端なスイングをさせられている。

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