レイズ・上沢 メジャーで“革命”起こす 標準的な球速で結果残せば日本投手の評価も上がる

2024年01月20日 02:30

野球

レイズ・上沢 メジャーで“革命”起こす 標準的な球速で結果残せば日本投手の評価も上がる
大型ビジョンをバックに写真に納まる上沢(左から)栗山CBO、上沢、松本剛(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 日本ハムからポスティングシステムを利用してレイズとマイナー契約を結んだ上沢直之投手(29)が19日、エスコンフィールドで移籍会見を行った。11年ドラフト6位からはい上がった叩き上げの右腕は古巣への感謝を胸に、日本でも標準レベルの平均球速140キロ台後半の投手として米球界で結果を残し、「革命」を起こすことを誓った。
 夢舞台へのスタートラインに立った上沢は、周囲の期待だけでなく、日本球界への責任も背負った。「僕みたいな選手がメジャーでそれなりに投げられたら、革命的な何かが起きそうな気がする。日本球界にとってもいいようになっていく」と覚悟を口にした。

 昨年のメジャー全体の直球の平均球速94.2マイル(約152キロ)に対し、上沢の昨年平均は90.8マイル(約146キロ)。圧倒的な球はない。それでも、プロ12年間で70勝を挙げた経験がある。「落ちる球と高めの真っすぐが凄く大事。タイミングをずらしながら投げることが大事」とイメージを膨らませた。

 当面は国内でトレーニングを行い、メジャーキャンプが始まる2月14日(日本時間15日)の1週間前までには渡米する予定だ。昨年12月は米国に滞在。その間にはドジャースに移籍した元同僚の大谷や、山本らのニュースが続いた。ドジャースタジアムのショップに足を運び、大谷の背番号17のユニホームが並ぶ光景も目にした。大谷やダルビッシュが待つ舞台へ「その場で勝負しないといけない。凄く楽しみ」と対戦を心待ちにする。

 栗山英樹チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)と同期入団の松本剛から花束を手渡され、同僚らからビデオメッセージも受け取り「泣きそうになった。人に恵まれたファイターズでの野球人生」と感謝した。家族を日本に残し、単身で渡米。他球団からメジャー契約のオファーもあった中で、成長も求めて投手育成に定評あるレイズのマイナー契約を選択した。「投手に対するプライドを感じた。僕のことを調べて理解してくれていた」。日本投手の評価をさらに引き上げる“上沢革命”へ、右腕で自らの道を切り開く。(田中 健人)

 ▽札幌ドームでのメジャー移籍会見 レンジャーズ移籍が決まったダルビッシュは12年1月24日に行い、球団では初となるファンへの無料公開で約30分の会見。平日午後にもかかわらず1万811人が集まった。エンゼルスへ移籍した大谷翔平は17年12月25日に行い、冒頭で「Long time no see(お久しぶりです)」と流ちょうな英語を披露。「お別れではなく、楽しい時間を共有したい」と集まった約1万3000人のファンへ感謝の気持ちを伝えた。

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