阪神・森下 目標の2桁盗塁に自信 赤星氏から極意伝授「本当に勉強になった」

2024年02月04日 05:15

野球

阪神・森下 目標の2桁盗塁に自信 赤星氏から極意伝授「本当に勉強になった」
赤星臨時コーチ(後方)から指導を受ける阪神・森下(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 阪神・森下翔太外野手(23)が沖縄・宜野座キャンプ第1クール3日目の3日、臨時コーチとして指導を開始したOBの赤星憲広氏(47=本紙評論家)からマンツーマンで盗塁の極意を伝授された。新人だった昨季は1盗塁。スタートを切る際に上体が伸び上がる悪癖を指摘されて即修正した。今春オープン戦での積極的な盗塁企図も指示され、目標に掲げる「2桁盗塁」達成へ大きな一歩を踏み出した。
 森下は通算381盗塁を誇ったレジェンドの金言を確かな血肉に変えた。昨春は2軍調整中で不参加だった「赤星塾」。午前の走塁練習、午後はフリー打撃中の走塁メニュー、そして全体練習後の“特走”まで1秒たりとも無駄にせず、数々の教えを胸に刻み込んだ。

 「本当に勉強になった。盗塁王も獲った走塁のスペシャリストは(自分と)感覚が違うものがあった。客観的に外から見た感じを言われて、良かった」

 最初に指摘されたのは「上体が伸び上がる悪癖」だった。昨年3月4日のオリックスとのオープン戦で二盗した映像を目にした赤星氏に一瞬で見抜かれた。守備も含めて「走る」行為が伴う全てのプレーにおいて露見し、「せっかくスピードがあるのに上体が起き上がることによって(力の)ロスをする」と修正を促された。

 以前から自覚があり、助言に沿って腰を落とした姿勢でのショートダッシュなどに励んだ。50メートル6・1秒で走力自体はある。盗塁を狙って少ない歩数で加速するためにも課題解消を期した。

 「なかなか直し方、やり方が分からなかったので(今回)教えてもらって、一つ自分の中でつかんだものはある。無意識になるまで練習するしかない」

 昨季はリーグ優勝後の“消化試合”だった9月24日の中日戦での1盗塁だけ。企図も、この1度しかなかった。シビれる場面でスタートを切る技術と精神を高めるには成功体験の積み重ねしか道はなく、「実戦でできれば自信になる」とまずはオープン戦での積極的な挑戦を求められた。2桁盗塁が既に掲げる2年目の目標。「普通にやれば最低10個はいける。そのくらいの脚力は持っている」と太鼓判も押された。

 「サインが出るのであれば、2桁(盗塁)しっかり走りたい。実戦をしないとつかめないが、走れる自信は持っている。意識は高く持って実戦に挑む」

 昨季は1番・近本が28盗塁、2番・中野が20盗塁。3番を想定される森下も続けば、攻撃のバリエーションはさらに広がる。連覇を目指す猛虎に新しい武器が備わるか。森下の進化にかかっている。(八木 勇磨)

 ≪阪神のシーズン盗塁記録3傑を独占≫
 ▽赤星氏と盗塁 阪神で新人の01年から05年まで5年連続で盗塁王獲得。キャリアハイの04年64盗塁をはじめ03年61盗塁、05年60盗塁で阪神のシーズン記録3傑を独占している。09年の現役引退まで通算381盗塁は吉田義男の350盗塁を上回る球団最多で、プロ野球歴代9位タイ。盗塁失敗は通算88度で成功率・812。企図(盗塁+盗塁失敗)300以上の選手ではチームトップで、プロ野球歴代5位になる。

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