阪神・岡田監督、痛恨…セーフティースクイズ失敗で36年ぶり開幕2戦連続零敗「点を取らなあかんわな」

2024年03月31日 05:15

野球

阪神・岡田監督、痛恨…セーフティースクイズ失敗で36年ぶり開幕2戦連続零敗「点を取らなあかんわな」
<巨・神>表情がさえない阪神・岡田監督 (撮影・西川祐介) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神0ー5巨人 ( 2024年3月30日    東京D )】 「アレンパ」を期すシーズンは、思わぬ形でのスタートになった。阪神は30日の巨人戦で6安打と沈黙し、0―5で敗戦。0―4で敗れた前夜同様に無得点に終わり、球団では1988年以来36年ぶりの開幕2試合連続零敗となった。岡田彰布監督(66)は、先制点を狙って4回1死一、三塁でセーフティースクイズを仕掛けたが、まさかの併殺。打線がつながらないまま、昨季一度もなかった巨人相手の連敗をいきなり喫した。
 岡田監督の采配が不発に終わった。4回1死一、三塁。先制点を狙って坂本の初球に命じたセーフティースクイズが、一塁線上付近への小フライになった。岡本和にファウルゾーンでダイビングキャッチをされ2死。三塁走者の大山は本塁まで駆け抜けてしまい、ボールを三塁に送られて併殺となった。好機が一瞬でついえる、悪夢のような光景だった。

 「ああなるんやなあ。やっぱりなあ。先に点を取っていたら、全然違う展開やけど」

 前の打席で初球に犠打を決めていた坂本の失敗に、首をかしげた。セーフティースクイズは、打球が転がったのを確認して本塁に突入するのが基本。それにもかかわらず、バットに当たると同時にスタートした大山の走塁について、「(本塁へ)行ったらあかんやんか。(通常の)スクイズと違うから」と指摘した。打者と走者のミスが重なり、先制の機会を逃した。

 「そら(流れは)変わるよ。昨日(開幕戦)もそうやんか」

 前夜は右翼・梶谷のスーパーキャッチで先制のチャンスが幻になり、その後に均衡を破られた。似た展開を、思わず嘆いた。

 そもそも、下半身の張りで出場が危ぶまれた大山が三塁走者の状況で、サインを出さなければならないほど、打線の状態は悪い。オープン戦最下位に沈む要因になった打線の低迷を引きずるように、開幕戦も本塁を踏めなかった。スクイズの前に今季初安打を放った4番は「いい準備をして明日に向けて頑張ります」とだけ言い残して球場を去った。走塁は足の状態が万全ではないために、止まる動作を避けた可能性もある。

 3点を追う7回に3者連続代打の勝負手を打っても得点を奪えず、スコアボードには0が並んだ。開幕から2戦連続の零敗は、セでは88年の阪神と昨年の広島のみ。連覇を狙うチームが、「暗黒時代」と呼ばれた36年前の不名誉な記録に並んでしまった。

 「3連敗はあかんよな。まあ、点を取らなあかんわな。ホンマ。全然、入らへんもんな。入りそうにないもんな。もっとヒットが出んと。ちょっとボール球を振りすぎやな」

 前日の出陣式でチームに伝えた「今年はそんなにうまくいかない。山あり谷あり」という言葉通り、昨季一度もなかった巨人戦の連敗を喫した。まず1勝、まず1点。そのために、指揮官は昨季の優勝を支えた「ボールの見極め」という原点回帰を求めた。(倉世古 洋平)

 ○…阪神の開幕2試合連続零敗は88年の2試合以来36年ぶり2度目で、昨季の広島と並ぶセ・リーグワースト記録。プロ野球ワーストは67年東京(現ロッテ)の3試合。ちなみに過去連続試合零敗発進の延べ8チームのうち、シーズン最下位は88年の阪神のみ。優勝チームはないが、昨季2試合連続で喫した広島とロッテは、ともに2位だった。

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