阪神・大山 オレが虎のミスターや! 背番「3」の意地見せる2発、巨人戦「長嶋茂雄DAY」は終始劣勢も

2024年05月04日 05:15

野球

阪神・大山 オレが虎のミスターや! 背番「3」の意地見せる2発、巨人戦「長嶋茂雄DAY」は終始劣勢も
<巨・神> 8回1死、3号ソロを放ちナインとタッチをかわす阪神・大山(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5ー8巨人 ( 2024年5月3日    東京D )】 阪神・大山悠輔内野手(29)が3日、ミスタープロ野球の功績を称えて「長嶋茂雄DAY」として開催された巨人戦(東京ドーム)で、反撃の2本塁打を放った。0―4の2回先頭で戸郷から2号ソロを放つと、3―6の8回1死でも船迫から3号ソロを叩き込み、22年6月17日DeNA戦(甲子園)以来、自身10度目の1試合2発。引き分けを挟んだチームの連勝は「3」で止まったものの、長嶋氏の永久欠番と同じ「3」を背負う猛虎の主砲が、劣勢の中で意地を見せた。
 宿敵の祝祭ムードに包まれたまま、あっさりと引き下がるわけにはいかない。大山のバットが意地の快音を響かせた。ミスタープロ野球・長嶋茂雄氏が背負った「3」であふれる東京ドームで、猛虎の「3」が反撃の2本塁打。22年6月17日DeNA戦(甲子園)以来、日本一に輝いた昨季は一度もなかった自身2年ぶり10度目の1試合2発は、メモリアルゲームで存在感を示すには十分だった。

 「先に点は取られてしまったが、まだ序盤だったので、ここからつないで粘り強く戦いたいと思っていた」

 初回、今季初先発・門別がまさかの4失点を喫した。19歳左腕に少しでも勇気を与えるべく直後の2回、先発・戸郷がカウント1ストライクから投じた高めのカーブを一閃(いっせん)。鮮やかな弧を描いた白球は、そのまま左中間席へと届いた。2―6の6回には2死一塁から四球を選び、続く糸原の適時二塁打を誘発。そして3―6の8回には船迫のカーブを砕き、黄色く染まる左翼席の大歓声を呼んだ。だが――。

 「最後のチャンスが全て。ああいうところでつなげられるようにしないと。あそこまで(巨人を)追い込んで…というところ。個人的には(2本塁打より)そこが一番…」

 試合後の大山が悔やんでやまないのは、9回2死一、二塁で巡ってきた第5打席だ。2死無走者から近本、中野、森下の3連打で1点を返して5―8。ここで大勢が右肩の異変を訴えて降板するなど猛虎への強い追い風が吹く中、緊急登板の泉相手にカウント3―1と優位に立ちながら、二飛に倒れた。

 「僕がズルズルいかないことが大事。しっかり反省して明日に向けていい準備をする」

 劇的逆転を夢見た虎党のため息を、次戦への活力に変える。チームの連勝は「3」で止まり、今季打点を挙げれば8戦無敗だった自らの“神話”も崩壊。その一方、この日の2本塁打で通算126本塁打とし、先々代の背番号「3」である八木裕らに並ぶ球団歴代14位とした。また一つ、虎の歴史に名を刻んだ大山。再進撃を呼ぶ鮮やかな放物線で、虎のレジェンドへと少しずつ歩を進めていく。(八木 勇磨)

 ○…大山(神)が2回に2号ソロ、8回に3号ソロ。1試合2本塁打以上は22年6月17日DeNA戦以来で通算10度目。阪神での通算本塁打は126本で、カークランドと八木裕に並ぶ球団歴代14位となった。

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