×

プロ注目左腕の青学大・児玉悠紀はこんなもんじゃない 連覇へ向け自分らしい投球期待

2024年06月15日 08:00

野球

プロ注目左腕の青学大・児玉悠紀はこんなもんじゃない 連覇へ向け自分らしい投球期待
第73回全日本大学野球選手権・中京大戦で力投する青学大の先発・児玉(撮影・五島 佑一郎) Photo By スポニチ
 全日本大学野球選手権は大詰めを迎え、きょう15日に準決勝が行われる。優勝候補として注目されていた青学大、早大のほか天理大は初の4強入り、東日本国際大は2年ぶりのベスト4で初の決勝進出を目指す。
 連覇を目指す青学大は中京大との準々決勝で終盤の逆転劇の末に勝利。2時間53分もの激闘を制すると、選手たちはベンチを飛び出して喜んだが、1人、少し唇をかみしめていたのがプロ注目のエース左腕・児玉悠紀投手(4年=日大三)だった。

 児玉はこの試合で先発を任されたが2回1/3を5安打2失点で降板。エースとしてふがいない投球に納得がいかず、最後まで心の底から喜ぶことができなかったのだろう。

 しかし、リーグ制覇の原動力は間違いなく児玉の活躍だ。常広(広島)、下村(阪神)の投手二枚看板が抜け、課題は投手力と言われていたが児玉は開幕戦から快投を続けた。140キロ台中盤の直球にチェンジアップやカットボールなどの変化球を丁寧に低めに集めて、開幕から28回2/3を連続無失点。「投手力が課題と言われていたが、そんなことはないと思わせたかった」とまさに最上級生として意地の投球だった。

 リーグ戦後半は調子を落として連続無失点も途切れ、優勝決定の瞬間は後輩の中西聖輝(3年=智弁和歌山)に譲ったが「日本一の瞬間は自分が立っていたいです」と闘志は消えていない。全日本では初先発となった準々決勝で本領を発揮することはできなかったが、開幕前は安藤寧則監督も「児玉には大事なところを任せたい」と期待の言葉を送っていた。

 進路もプロへと絞り、自身のアピールのためにも大切となる今大会。優勝まで残り2戦。「自分はもの凄い球を投げられるわけではない。でも、いろいろな球種を駆使して目の前の打者を一人ずつ丁寧に打ち取るのが持ち味なのでそういう投球で勝利に貢献したい」。大会前、自ら語った児玉らしい投球を、再び神宮で見せてほしい。(記者コラム・村井 樹)

おすすめテーマ

野球の2024年06月15日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム