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丸刈りから「ステキな髪形」へ 東京抽選では丸刈りが35%の少数派に 理事「変化感じる」

2024年06月15日 20:00

野球

丸刈りから「ステキな髪形」へ 東京抽選では丸刈りが35%の少数派に 理事「変化感じる」
15日、渋谷区内で東西東京大会の抽選会が行われた(撮影・柳内 遼平) Photo By スポニチ
 第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)の東西東京大会の組み合わせが15日、決まった。
 春夏合わせて12度の甲子園出場を誇る二松学舎大付はノーシードから2年ぶりの夏の聖地を狙う。シード校の岩倉とはお互いが勝ち進めば、3回戦で激突する厳しい組み合わせにも、二塁手・長野清弥主将(3年)は「自分たちは挑戦者という気持ち。シード校をしっかりと倒していきたい」と力強かった。

 昨夏の甲子園では慶応(神奈川)が1916年以来107年ぶりの日本一に輝いた。自由な髪形や選手自身が考えてプレーする「エンジョイベースボール」で頂点に駆け上がった慶応ナインの姿は大きな話題となった。「慶応の夏」から1年がたち、球児たちの「髪形」の現在に迫った。

 スポニチ高校野球取材班は15日、東西東京大会の抽選を取材。抽選会はチームを代表する主将が壇上でクジを引くケースが多く、主将ではない他の選手や女子マネジャーが担当する場合もある。

 東東京127チーム、西東京124チームの東西計251チーム。抽選に臨んだ部員の「髪形」をチェックした。結果は以下の通り。

■丸刈り 80人(東東京45人、西東京35人)

■丸刈りではない髪形 149人(東東京74人、西東京75人)

■女子部員 22人(東東京8人、西東京14人)

 抽選を担当した男子部員229人のうち、丸刈りの部員は80人で約35パーセントの少数派となった。数字だけではなく、会場全体を見ても「丸刈りの部員は少ない」と印象を受ける。かつては高校野球=丸刈りをイメージする時代もあったが、東京の抽選会場においては丸刈りでない部員が「多数派」に。東京都高野連の外池修一理事は「丸刈りの選手が少なくなり、変化を感じています。シードを獲得している強豪校さんはまだまだ丸刈りの選手が多い印象ですが、“ステキな髪形”の高校が増えている印象がありますね」と語った。

 各校の主将にも「髪形」に関する考え方を聞いてみた。

 ――二松学舎大付・長野清弥主将(3年・ヘアスタイル=丸刈り)

 「自分たちは強制ではなく、選手が自主的に丸刈りでやっていますね。個人的には楽ですし、やっぱり“野球は丸刈り”と思っています」

 ――創価・田中広弥外野手(3年・ヘアスタイル=短髪)

 「自分たちは慶応高校さんの優勝前から丸刈りではなかったので、髪の毛に関してはあまり意識してこなかったですね。オシャレではなく、スポーツマンらしい髪形を意識しています。強制やルールもなく、入学した時からこんなスタイルですね」

 ――羽村・浜名輝主将(3年・ヘアスタイル=前髪のあるオシャレなツーブロック)

 「羽村高校では前から決まりはなくて自由な髪形でやっています。僕は開会式前に丸刈りにしようと思っています。最後の大会なので気合いを入れたくて。小学、中学ではずっと丸刈りでした。強制ではなくて、僕は個人的に丸刈りにしようと思っています」

 時代は昭和から平成、そして令和へ。「高校野球=丸刈り」の価値観に変化が生まれていることを数字が示していた。
(スポニチ高校野球取材班 柳内 遼平)

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