【スポニチスカウト部(20)】東海大九州・広池康志郎 “北別府2世”全国デビューで自己最速151キロ

2024年06月25日 06:00

野球

【スポニチスカウト部(20)】東海大九州・広池康志郎 “北別府2世”全国デビューで自己最速151キロ
独特なフォームで最速151キロを出す東海大九州・広池(撮影・五島 佑一郎) Photo By スポニチ
 今秋のドラフト候補となる選手にスポットを当てる「スポニチスカウト部」。アマチュア担当記者の独自目線による能力分析とともに、選手たちの素顔を紹介する。第20回は、東海大九州の広池康志郎投手(4年)。全日本大学選手権で全国デビューし、最速を1キロ更新した151キロの直球は迫力十分。都城農(宮崎)出身の“北別府2世”の横顔を紹介する。
 全国デビューでポテンシャルを解放した85球だった。10日の全日本大学野球選手権1回戦。神宮での中部学院大戦で、広池は左足を豪快に上げるフォームを武器に5回7安打2失点。チームは敗れたが、「神宮のマウンドは楽しかった」と汗を拭った。

 初回から140キロ台の直球で押していく力のある投球。2回には自己最速を1キロ更新する151キロをマークした。「ストレートは狙ったコースに投げることができていた」。随所で決めるスライダーも切れていた。ただ、4回に同じくプロ注目の森に二塁打を打たれるなど、4安打で2失点と息切れ。「初回から飛ばしすぎて体力、スタミナの面で4回につかまってしまった」と唇をかんだ。

 何とか間に合ったマウンドだった。春季リーグ戦前に新型コロナ感染で離脱。肩の後ろを痛めてしまったこともあり、登板は1試合のみの救援登板で1回1/3を2失点、防御率13・50だった。「なんとか選手権は投げたかった」と調整を重ねたが、出来は8割程度。全国デビューは果たしたが「迷惑しかかけていない。みんなが連れてきてくれたおかげです」と仲間への思いを語った。

([中日]仲地から刺激/) 広島で213勝を挙げ、昨年亡くなった北別府学さんが巣立った都城農出身で“北別府2世”の期待もかかる。高校での最速は142キロだったが、大学進学後に体重は10キロ増の85キロと成長した。大学卒業後の進路には酪農の道が頭にあったという。だが、退路を断たせてくれたのは、同じ連盟の沖縄大から22年に中日1位から指名された仲地の存在だった。「近くで見て、自分も挑戦できるならプロに行きたいと思いました」と目を輝かせた。

 「プロに行きたい」とキッパリ言った広池は「試合をつくって完投できるようになりたい」と続けた。好きな言葉は継続。熊本からのプロ入りをかなえてみせる。 (杉浦 友樹)

 ☆球歴 石山小3年から野球を始める。都城農では2年春からベンチ入りも甲子園出場なし。東海大九州では2年春にリーグ戦デビューを果たした。

 ≪九州勢野手ドラフト候補 九産大浦田ら注目≫ドラフト戦線では、九州勢の野手では九産大の浦田俊輔内野手(4年)に注目が集まる。全日本大学選手権初戦の福岡大戦では3安打の活躍。50メートル5秒8の俊足で、盗塁も決め存在感を発揮した。その他、捕手も豊富で九産大の4番、菊池壮真(4年)は、全日本大学選手権の準々決勝で本塁打を放ってアピールに成功。大学日本代表候補の九州共立大・笹原愛斗、福岡工大の誉田貴之(ともに4年)は強肩強打がセールスポイントだ。

 

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