広島・坂倉がV10号 球団初の捕手で4年連続2桁弾「8月だけかといわれるのもシャクなので」

2024年09月08日 05:00

野球

広島・坂倉がV10号 球団初の捕手で4年連続2桁弾「8月だけかといわれるのもシャクなので」
<広・中>4回、先制弾を放った坂倉(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島2-1中日 ( 2024年9月7日    マツダ )】 広島・坂倉将吾捕手(26)が7日の中日戦で4連敗からの脱出へ導く決勝10号を放った。4回2死から右翼席へ打ち込み、5試合ぶりに先制して逃げ切った。捕手登録での4年連続2桁本塁打は球団初、球界でも巨人・阿部慎之助(現監督)が01年から14年連続で記録して以来。九里亜蓮投手(33)は6回2/31失点で7勝目。首位・巨人とは1ゲーム差のままでも、トンネルを抜ける大きな1勝をつかんだ。
 坂倉がひと振りで負の連鎖を断ち切った。4回2死から福谷の高め143キロを右翼席へ。5試合ぶりの先制点をもたらし、たまっていた鬱憤(うっぷん)を晴らした。

 「9月に入ってから情けない打席が続いていた。8月だけかと言われるのも癪(しゃく)なので、もう一回頑張りたいなという思いで、今日は入った。昨日は点を取れるところで取れなかった。自分の打席が一番大きく左右していたと思う。責任を感じていたので、一発で仕留めることができて良かった」

 8月21日の巨人戦以来、14試合ぶりの一撃が決勝弾。打率・368、4本塁打、13打点で貢献した8月から一転、9月は打率1割台に甘んじ、特に今回の4連敗中は15打数2安打の低調だった。前夜も3点を追う初回1死満塁で捕邪飛。「試合後に切り替えて、またいい気持ちで球場に来られた」と気持ちをリセットして雪辱した。

 捕手登録での4年連続2桁本塁打は球団初。セ6球団で唯一10号到達者がいなかった空白も埋め、真価を示した。捕手は投手に合わせて会沢、石原との併用。マスクを被らない日は一塁を守り、打線に欠かせない存在だ。打率・203に終わった前半戦から復調し、夏場以降は持ち味の長打力も発揮する。

 得点力不足の苦境にこそ本塁打効果は大きく、新井監督にも「前半戦は今までにないぐらい苦しんだと思うけど、後半戦は彼本来の姿に戻っている。これぐらい打てて普通の選手だと思っているので、まだまだ期待している」とさらなる奮起を求められた。

 くしくも石原バッテリーコーチの45歳の誕生日。「石原さんのために打ちました。去年は転機というか、捕手に戻るタイミングで一番コミュニケーションをとったコーチですし、今も凄くありがたい存在。感謝している」。師匠への祝砲を打ち上げ、チームを覆っていた重苦しい空気も消し去った。 (長谷川 凡記)

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