那須川天心 転向2戦目も判定勝ち「人生うまくいかないもんだな」メキシコ王者から2度ダウン奪うも
2023年09月18日 20:45
格闘技
第1R開始早々に左ストレートが炸裂。ダウンを奪い会場のボルテージも最高潮に。華麗なステップも見せるなど、第2Rもメキシコ王者を圧倒した。第3Rは強烈なボディーでグスマンをグラつかせた。距離を自在に取りながら、無理をせずにグスマンを追い詰める。ジャブを使うようにセコンドから声が飛ぶと、しっかり修正。そして第6R開始直後は圧力を強めラッシュも見せた。第7Rには2度目のダウンを奪った。最終ラウンドも相手をグラつかせたが倒すことはできなかった。
判定は文句なしの3―0完勝。「ダウンは取れて、進化した姿は見せられたと思いますけど、最後の最後があんまうまくいかないというか…。人生うまくいかないもんだな」と自分自身の成長に手応えを感じながらも、宣言通り倒せなかったことに苦笑いを見せた。
判定デビューから「これ(この試合)に懸けてきたんですけど、うまくいかないとこもあるんですけど、皆さんに成長した姿は見せることができたんじゃないかと。僕の本気と、僕のボクシングは見せられたと思うんですけど…皆さんどうですか?」と大観衆に問いかけた。
最後に「もっともっと強くなります」と宣言し、世界にも配信されていることを確認すると「俺は世界チャンピオンになる!俺は世界を変える!俺をしっかりチェックしとけ!」と英語でアピールした。
当初の相手がコロナに感染し、約2週間前にメキシコ王者グスマンに変更となった。7年前、強盗に襲われナイフなどで全身を約20カ所刺され壮絶な過去を持ち「修羅場をくぐってきた目をしていた。闘いがいがある」と警戒していた相手をスピードとテクニックで寄せ付けなかった。
4月のデビュー戦は判定勝ちも課題が残った。以降の5カ月間は「冬眠」と表現し、KOできなかった前戦の反省から、倒すパンチの習得に取り組んできた。担当する粟生隆寛トレーナー(39)は「これまでのパンチは、周り(判定)に与える印象は良いが、相手に対するダメージが足りなかった」と明かす。
チームで原因を分析し、「絞るように拳を返す」パンチへの修正を試みた。さらには日常生活からつま先重心にすることでパンチに体重が乗るように意識させた。「歩き方を変えることがボクシングに生きるのだったら、何とも思わない子。普段から意識はしっかり持って生活していたんだと思う」と粟生トレーナー。8月中旬に行った約2週間の米ラスベガス合宿では初のダウンも奪うなど成果は確実に形となって表れていた。初の8回戦に向けても、格闘技人生で「初めて」と明かす走り込み中心の合宿も2度行うなど、スタミナ面の不安も一切なくなった。
所属ジムは次戦以降もタイトル戦にこだわらず経験を積ませていく方針。「短期間で人ってこんなに変われるんだ、ということを証明したい」と強気に話していた那須川。真価が問われた2戦目で自ら進化を証明して見せた。
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