飯沼愛 若手女優の注目株は撮影のない日も現場で“メモ魔”に「書くことで心に刻まれる」

2024年08月20日 05:30

芸能

飯沼愛 若手女優の注目株は撮影のない日も現場で“メモ魔”に「書くことで心に刻まれる」
全力疾走で演技に臨む飯沼愛(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 若手女優の注目株、飯沼愛(21)がテレビ朝日の主演ドラマ「南くんが恋人!?」(火曜後9・00)で身長15センチになってしまった恋人とのラブコメディーを演じている。撮影では恋人役の八木優征(27)ではなく、15センチの小さな人形を相手に芝居することが多い難役。一体どのように演技をしているのか。撮影現場に見に行き、本人に話を聞いた。(山内 健司)
 都内の撮影スタジオ。出番がない日にもかかわらず、飯沼の姿があった。恋人役の八木ら共演者たちの迷惑にならないよう隅っこで撮影現場を見ながら、何やらノートにペンを走らせている。

 理由を尋ねると「自分の撮影では15センチの人形を相手に演技をしているので、実際の南くんがどんな表情で私に語りかけているのかを理解した上で演じなきゃと思って…」と実直な答えが返ってきた。

 ノートをのぞくと膨大な量のメモ書きがあった。共演者だけでなく撮影スタッフの言葉まである。「忘れないようにメモをするんですけど、書くことで心に刻まれると思っていて。その文字から、その日の感情や思いを振り返ることもできるので」と明かした。

 入念な下調べ。観察することで得た情報を「メモ書き」することでインプットし、それを自分なりに解釈した「演技」という形でアウトプットする。真面目な努力家ならではのメソッドだ。

 何でも書き留める“メモ魔”の原点は中学時代のバスケットボール部。「“バスケノート”を毎日提出しなきゃいけなくて。そこが原点かもしれません」。練習メニューや顧問の先生の話、思ったことをルーズリーフ2枚ほどに記していた。

 今も忘れない言葉がある。「ルーティンが嫌いだ」という顧問の先生の言葉。当時は理解できなかったが、この仕事を始めて分かってきた。「あいさつ一つでも形式的に発してはダメで、言う意味を理解しないと相手に伝わらないと思うようになりました」

 その考えは演技にも当てはまる。「セリフもしゃべることができれば形にはなりますが、どれだけ深めて表現できるかが重要で。そこが素敵な役者になる道なのかなと感じています」

 飯沼愛の「演技ノート」。ただ、やみくもにメモ書きしているわけではない。書きながら考え、いずれ読み返して大事なポイントを思い出す。無意識に身につけたメモ魔のコツが女優の道を着実に開こうとしている。

 ≪魅力はひたむきさ≫今作を企画したテレビ朝日のゼネラルプロデューサー服部宣之氏は、飯沼の魅力を「メモを取る姿に象徴される、ひたむきさ。その姿勢が周囲の士気も高めてくれる。この短期間で顔つきも変わり、芝居の引き出しもどんどん増えている」と高く評価。成長を目の当たりにし「今後もさまざまな作品でご一緒したい。そのために良い企画を考えていきたい」と話した。

 ◇飯沼 愛(いいぬま・あい)2003年(平15)8月5日生まれ、香川県出身の21歳。21年に「TBSスター育成プロジェクト 私が女優になる日_」でグランプリ。同年にTBS「この初恋はフィクションです」でドラマ初出演にして初主演。23年には日曜劇場「VIVANT」などに出演。中高はバスケットボール部の副主将。趣味は読書、ギター。1メートル55。

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