菊地幸夫弁護士 パワハラ疑惑めぐる斎藤知事の主張に疑問「業務上必要な指導だとは私は思えない」

2024年08月20日 16:10

芸能

菊地幸夫弁護士 パワハラ疑惑めぐる斎藤知事の主張に疑問「業務上必要な指導だとは私は思えない」
菊地幸夫弁護士 Photo By スポニチ
 弁護士の菊地幸夫氏が20日、TBS系「ゴゴスマ~GO GO!smile~」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などをめぐり行われた職員へのアンケート調査と、同知事の言い分についてコメントした。
 知事の疑惑を内部告発した元県西播磨県民局長の男性に対し、斎藤知事は当初「うそ八百」などと完全否定。県は告発を誹謗中傷と認定し、男性に懲戒処分を課した。その後、調査の中立性に疑問が生じ、県議会が百条委員会の設置を決定したが、男性は7月7日に死亡。自殺とみられる。

 同委員会が実施した職員へのアンケートの中間報告では、斎藤知事によるパワハラを目撃、経験したり、人づてに聞いた人の割合は38・3%に上ったことが分かった。斎藤知事は20日、この結果について「内容を承知していないのでコメントは差し控えたい」「した記憶はない」などと否定した。

 一部報道によると、アンケートの回答には、公用車で移動中に到着時間が遅れそうになると、同乗者を叱責した上に助手席のシートを後ろから蹴ったり、エレベーターに乗り遅れると「お前はエレベーターも呼べないのか」などと職員を怒鳴ったことなどが告発されている。斎藤知事は会見で「仕事なので厳しく指導することも必要だ」などと話し、パワハラの認識を否定した。

 こうした斎藤知事の態度について、菊地氏はまずパワハラの定義について法的に解説した。「パワハラの定義が、“職場における優越的な人間関係を背景にして…上司から部下が典型なんですけど、逆もありえます。この場合はトップから部下。優越的な人間関係を背景にして、業務上必要な範囲を超えた、相手の心身に対する不当な圧力をかけること”」。その上で、ポイントは「業務上必要な範囲を超えたものなんか。それとも、業務上必要な範囲内の指導、教育なのかということなんです」と指摘した。

 そうした観点からの見解として、菊地氏は「仮にアンケートが事実だとすると、車の後ろから前の人のシートを蹴っ飛ばすのは、業務上必要な指導じゃないですよね。エレベーターに乗り遅れたから“バカ野郎!お前はエレベーターも呼べないのか!”と怒鳴ることは、業務上必要な指導だとは、私は思えないですけどね」と、斎藤知事の主張に首をかしげた。

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