神戸・山口蛍「常勝軍団になれるかどうかが今季にかかっている」連覇へJ1きょう開幕

2024年02月23日 06:00

サッカー

神戸・山口蛍「常勝軍団になれるかどうかが今季にかかっている」連覇へJ1きょう開幕
連覇を目指す神戸の山口(撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 明治安田J1リーグはクラブ数が18から20に増え、きょう23日に開幕する。2連覇を狙う神戸、昨季2位で2季ぶりの頂点を目指す横浜に加え、昨季3位で新スタジアム元年となる広島も不気味な存在だ。神戸は24日に敵地で磐田と激突。MF山口蛍主将(33)がスポニチの単独インタビューに応じ、新シーズンへの意気込みを明かした。(取材・構成  飯間 健)
 ――いよいよリーグ戦が開幕する。
 「富士フイルム・スーパー杯(川崎F戦)の敗戦は前向きに捉えています。やらなきゃいけないことがさらに明確に、再認識できた試合。開幕前に分かって良かった」

 ――昨年は開幕節の福岡戦勝利で波に乗った。クラブにとって開幕戦の結果は重要と口にしていたが、気持ちは変わらない?
 「変わらない。昨年同様、初戦は大事です。ですが、昨年以上に自信を持って挑める。今いる選手たちは本番に強いタイプですし、昨年のベースがある」

 ――開幕戦の相手となる磐田には日本代表で共闘したGK川島永嗣が加入(※1)した。
 「対戦は初めて。僕がプロ2年目だった10年夏に永嗣さんは海外移籍したので。ただ、たまに連絡をくれたりします。練習中や試合中は厳しいけど、普段は凄く優しい。プライベートは気さくで優しく、オンとオフがハッキリされている方です」

 ――楽しみ?
 「当たり出す(止め出す)と怖い。そうなると、崩すのは難しくなる。富士フイルム・スーパー杯でもそうだったけど、序盤に得点を取れるかどうか。それで試合の流れは変わってくるかと思います」

 ――海外からの復帰組が増えた。
 「僕の海外は行ってないようなもの。でも(酒井)高徳とかヨッチ(武藤嘉紀)、サコ(大迫勇也)はチーム全体に与える影響力が大きい。海外で長くプレーしていたから年齢関係なく物事をズバっと言える。それで萎縮しちゃう選手もいるかもしれないけど、言わないと分からないこともあるし、それで成長した選手も数多くいるので、存在は大きいと思います」

 ――今季は背番号「96」に変更。愛犬クロちゃんとともに戦う決意ですね?
 「それはSNSに書いた通りです(※2)。特別な心境ではないけど、本当に一緒に戦いたかった。“大きい番号に変えてふざけている”みたいな書き込みを見たけど、別にそういうわけではありません。妻に言えないようなストレスはやはりあったりします。でも、一緒にいるだけで癒やされる。散歩とかに行ったら、気分転換させてくれる存在です」

 ――昨年のリーグ優勝の味は?
 「優勝は凄いこと。でも正直、そんなに実感はない。今も自分たちが王者という感じでもない。逆に言うと、今年はチーム数が増えて3チームが自動降格する。そっちの方が正直、心配というか…。神戸は良い時と悪い時の差が凄くあるので(笑い)」

 ――クラブにとって重要なシーズン。
 「常勝軍団になれるかどうかが今季にかかっている。連覇できればベストだけど、常に上位争いしなきゃいけないと思っているし、それだけのメンバーがそろっている。今年、来年と続けていければ強いチームになってきたという実感が出てくる。僕がここに来てから2年連続で良い年はないので、今年はチャレンジしたいです」

 ――個人的な目標は?
 「神戸加入後は毎年リーグ戦で得点を取っているので、できれば得点は途切らせたくない(※3)。ただ、変わらずチームのためにできたらいい。昨年みたいに離脱することなく、うまく自分の体と向き合えていければいいです」

 ◇山口 蛍(やまぐち・ほたる)1990年(平2)10月6日生まれ、三重県名張市出身の33歳。C大阪アカデミーから2009年にトップチーム昇格。16年1月にドイツ1部ハノーバーへ移籍。同年6月のC大阪復帰を経て19年に神戸へ移籍。13年7月に東アジア杯で日本代表デビュー。W杯は14、18年大会出場。J1通算332試合出場32得点、国際Aマッチ通算48試合出場3得点。1メートル73、72キロ。右利き。

 ○…神戸はリーグ連覇とアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)初制覇の2冠に挑む。米MLSマイアミ戦と富士フイルム・スーパー杯の川崎F戦は無得点に終わったものの、昨季J1リーグMVPで得点王に輝いたFW大迫勇也のパフォーマンスは安定。FW宮代大聖、MF井手口陽介ら実力者も加わり、選手層は厚い。相手が対策してくることは予想しているが、昨季J1を制したハイプレスと運動量をベースにしたサッカーは不変。チャレンジャー精神で壮大な目標に突き進む。

 (※1)2013年7月の東アジア選手権(E―1選手権)からA代表入り。川島永嗣とは14年ブラジル大会、18年ロシア大会と2度のW杯でともに戦った。

 (※2)19年の神戸加入後からつけた背番号5から変更。1月10日にインスタグラムで『理由は言わなくてもわかるとは思いますが@kuro_0607背負って闘います!』とつづった。

 (※3)19年から5年連続ゴール。20年にはキャリアハイとなる6得点。昨年はFC東京戦での試合終了間際の同点ゴールなど勝負強さが光る4得点。

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