旧統一教会への献金 「返金や賠償を求めない」との念書は無効 最高裁が判決

2024年07月12日 04:41

社会

旧統一教会への献金 「返金や賠償を求めない」との念書は無効 最高裁が判決
旧統一教会に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁に向かう元信者の女性(故人)の長女(中央)と弁護士ら Photo By 共同
 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側の違法な勧誘で献金被害に遭ったとして、元信者の女性の遺族が教団側に約6500万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は11日、女性が教団に提出した「返金や賠償を求めない」との念書は「無効」との判断を示した。教団の献金に関して最高裁が判断するのは初めて。同様の書面を作成している他のケースでも救済される可能性が出てきた。
 裁判官5人全員一致の結論。教団側の不法行為の有無について検討が不十分だとして、教団側勝訴の二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。

 第1小法廷はまた、宗教団体の献金勧誘に関し、寄付者に適切な判断ができないなどの事情を考慮し「献金勧誘の在り方が社会通念上相当な範囲を逸脱する場合には、違法とするのが相当だ」との判断枠組みを示した。

 判決を受け、教団は「差し戻しという結果になったことは残念でなりません。当法人の主張の正しさを差し戻し審でも主張していきます」とのコメントを出した。

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