ジョージ・クルーニーがバイデン大統領に撤退を要請 高齢不安「勝てない」 セレブも反旗 強まる逆風

2024年07月12日 04:40

社会

ジョージ・クルーニーがバイデン大統領に撤退を要請 高齢不安「勝てない」 セレブも反旗 強まる逆風
10日、ワシントンで開かれたNATO首脳会議で冒頭発言するバイデン米大統領(中央) Photo By AP
 人気俳優で米民主党支持のシンボルとして知られるジョージ・クルーニー(63)が10日(日本時間11日)、高齢不安を広げている同党のバイデン大統領(81)に「勝てない」として11月の大統領選から撤退すべきだと要請した。一方で、同党の有力党員は新たな候補を選ぶために「電撃予備選」を実施する案を提唱。有権者の関心を引くため、新たな候補による討論会の進行役に人気歌手テイラー・スウィフト(34)を起用する構想だ。セレブを巻き込んでの“バイデン降ろし”が広がっている。
 クルーニーは先月、バイデン氏の資金集めの集会を共催したばかり。しかし、ニューヨーク・タイムズ紙電子版への寄稿では「集会で見たバイデン氏は4年前の姿ではなく、討論会で見た通りの人間だった」と吐露。「これは年齢の問題だ。それだけだ」とし、個別に話した議員の全員が、共和党のトランプ前大統領(78)には勝てないと考えていると明らかにした。

 撤退には混乱が伴うと認めながら「民主党には他にも魅力的な候補がいる」とし、ハリス副大統領や東部メリーランド州のムーア知事などを挙げた。同紙はクルーニーが寄稿を準備しているのを事前に察知したバイデン陣営が、寄稿を取りやめるよう説得していたと報じた。

 さらに、民主党の有力党員からは新たな候補者選びの具体的な構想も挙がっている。米メディアによると、オバマ、クリントン両政権で働いたジョージタウン大のローザ・ブルックス氏らが提案したもので、7月中旬にバイデン氏が演説で撤退を表明し、数日後に党の候補を6人に絞り込むというもの。討論会も開き、進行役としてスウィフトや人気司会者オプラ・ウィンフリー(70)らの名前を挙げている。

 今月2日以降、バイデン陣営関係者や有力献金者らに提案文書を送った。ブルックス氏は、バイデン氏が選挙から手を引けば「権力にしがみつく80代」ではなく「英雄」になれると訴えている。

 ≪ジュリア・ロバーツとの共催パーティーで48億円集める≫

 民主党の献金者として知られるクルーニーは6月にジュリア・ロバーツ(56)と共催し資金集めパーティーを開催。一夜で3000万ドル(約48億5000万円)を陣営にもたらした。過去にもオバマ元米大統領(62)の再選に向けた12年に1500万ドル(当時約17億円)を集め、16年にはヒラリー・クリントン元国務長官(76)の大統領選資金調達のため、1人3万3400ドル(同約378万円)のチケットを発売し、自宅でパーティーを開いた。

 インスタグラムのフォロワーが2億8000万人に上るスウィフトも絶大な存在感を示す。18年の中間選挙では投票に必要な「有権者登録」を呼びかけると、若年層の登録者が4日間で27万人増加。バイデン氏が勝利した20年大統領選では、若者票の取り込みに一役買った。

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