岩手・龍泉洞 長期閉鎖へ 台風5号の大雨で青い地底湖が茶色く濁る 照明設備も冠水

2024年08月16日 05:30

社会

岩手・龍泉洞 長期閉鎖へ 台風5号の大雨で青い地底湖が茶色く濁る 照明設備も冠水
龍泉洞内の地底湖の水位が上がり、入り口からあふれ出す濁った水=13日、岩手県岩泉町(龍泉洞事務所提供) Photo By 提供写真
 日本三大鍾乳洞の一つとされ、国の天然記念物に指定されている岩手県岩泉町の龍泉洞が、今月12日に同県に上陸した台風5号の大雨で被災し、閉鎖を余儀なくされている。神秘的な青さと透明度で名高い地底湖が増水の影響で茶色く濁り、洞内の通路や照明設備も冠水した。再開までには数週間かかる見通しで、夏の観光シーズンに打撃となっている。
 龍泉洞事務所によると、台風が接近した12日未明ごろから地底湖の水位が上がり、洞内を見学する観光客らの通路が水没した。濁った水が洞外にもあふれ出し、台風通過から3日後の15日時点でも中に立ち入ることができない状態だ。

 水に漬かった通路の手すりや床板、照明設備などは補修の必要があり、復旧に一定の時間がかかる見通し。菊地隆二所長は「夏でも涼しい『天然のクーラー』を求め、一年で最も来場者が多い時期なので残念。早急に復旧させたい」と話している。

 岩手県内ではこのほか、台風5号で農林水産関係の被害も相次いだ。県によると、沿岸部の大槌町や釜石市の漁港では雨で流れ込んだ無数の流木や草が海面にたまり、漁船が出港できない状況が続く。宮古市では水田や畑が冠水、久慈市では牛が溺死する被害も出た。

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