キングメーカー争いは菅義偉前首相に軍配 高市氏を推した麻生太郎副総裁の影響力低下は必至

2024年09月28日 04:40

社会

キングメーカー争いは菅義偉前首相に軍配 高市氏を推した麻生太郎副総裁の影響力低下は必至
自民党総裁選後の両院議員総会に出席した(右から)石破茂新総裁、岸田首相、麻生副総裁(代表撮影) Photo By 代表撮影
 石破茂元幹事長が新総裁となり、麻生太郎副総裁は菅義偉前首相とのキングメーカー争いに敗れる結果となった。
 裏金事件を受け解散する派閥が相次ぐ中、唯一存続する麻生派。副総裁の立場も含め、最も影響力を持つとされていた。選挙戦の終盤には小泉氏、そして因縁の相手とされる石破氏が相次いで麻生氏を訪問し頭を下げた。ともに支援を要請したが、麻生氏が支持したのは高市氏だった。

 菅氏は小泉氏を全面支持。石破氏にも期待を寄せるなど、良好な関係を築いていた。小泉氏は決選投票に進めなかったものの、石破氏が決選投票で高市氏に勝利。菅氏の影響力は残る形になった。

 1回目の投票で1位高市氏、2位石破氏からの逆転劇。これには岸田氏の動きが展開に大きく影響した。現政権の政策を高市氏が継承できないとして、旧岸田派ら周囲に高市氏以外への投票を呼びかけた。石破氏を後押しした形となり、岸田氏も退陣を前に大きな存在感を示した。

 菅氏の息がかかった石破、小泉両氏を避け、唯一残った高市氏のカードを選ばざるを得なかった麻生氏。永田町関係者は「副総裁も辞任するだろうし、党内での影響力低下は免れないのでは」と話す。麻生派が閣僚・党内人事でポストを得られない可能性もあり、派閥としての今後も危ぶまれる。

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