大の里 師匠・稀勢の道へ第一歩プロ初白星 二所ノ関部屋の幕下付け出し逸材「勝ててホッ」

2023年05月17日 04:20

相撲

大の里 師匠・稀勢の道へ第一歩プロ初白星 二所ノ関部屋の幕下付け出し逸材「勝ててホッ」
塚原(左)を押し出しで下す大の里(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所3日目 ( 2023年5月16日    両国国技館 )】 2年連続アマチュア横綱で史上4人目の幕下10枚目格付け出しの大の里(22=二所ノ関部屋)が、塚原(23=春日野部屋)を押し出してプロ初白星を挙げた。幕内では、横綱・照ノ富士ら6人が初日から3連勝。カド番の大関・貴景勝は連敗を回避して2勝目を挙げ、大関獲りに挑む関脇・霧馬山は初黒星を喫した。
 1メートル92、177キロの巨体を誇る期待の逸材が大相撲の舞台で本来の力を発揮した。大の里は「前に出ることを意識した」と立ち合い強烈な体当たりで相手をはじき飛ばし、左への回り込みを逃さずに突き放して3秒の圧勝。プロ初白星を挙げ「勝ててホッとしました」と安どの表情を浮かべた。

 デビュー戦だった初日は、日体大の先輩・石崎に土俵際の突き落としで敗戦。ショックもあったが「負けたな…という脱力感で楽になった。全ての重荷が下りた」とプラスに捉えた。2年連続アマチュア横綱、大学13冠という肩書が「自分の中でプレッシャーに感じていた」。しこ名は師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が「横綱や大関になる逸材につけたいと思って温めていた」と大きな期待を込めたもの。場所前の稽古では幕内・高安と互角に渡り合って周囲を驚かせ、落合に続く1場所での関取昇進間違いなしと思われるほどの前評判の高さだった。

 負けられない重圧から解き放たれ、この日は自分の相撲を取り戻した。「(初日に)負けたので、“ただの人”になった。普通の幕下力士になった」。将来の横綱候補の呼び声が高い22歳に、気負いはなくなった。

 「これから始まったなという印象。あと5番集中して頑張りたい」と気を引き締めた。力士人生の記念すべき1勝目。ここから、新たな怪物の進撃が始まる。(前川 晋作)

 ◇大の里 泰輝(おおのさと・だいき)本名=中村泰輝。2000年(平12)6月7日生まれ、石川県津幡町出身の22歳。新潟・能生中、海洋高を経て日体大に進学。1年時に学生横綱、3年時と4年時にアマチュア横綱を獲得。大学4年間で、幕下付け出し資格が得られる主要タイトル5つを含む計13冠。1メートル92、177キロ。

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