腹筋ローラーでお腹痩せできる人、できない人の違い

2023年06月07日 12:00

腹筋ローラーでお腹痩せできる人、できない人の違い
腹筋を割りたい、シックスパックを作りたい、お腹痩せをしたい人にとって、腹筋ローラー(アブローラー)は、自宅にあると便利なトレーニング器具の代表格。筋トレ初心者や女性でも扱いやすく、価格が安いことも魅力のひとつです。正しい […]

腹筋を割りたい、シックスパックを作りたい、お腹痩せをしたい人にとって、腹筋ローラー(アブローラー)は、自宅にあると便利なトレーニング器具の代表格。筋トレ初心者や女性でも扱いやすく、価格が安いことも魅力のひとつです。正しい方法で行えば、しっかりとした効果が望めます。

腹筋ローラーでお腹痩せはできるのか、毎日やっていいのか、どれくらいやれば成果が出るのか。トレーナーの回答をまとめていきます。

腹筋ローラーをやってもお腹瘦せできない人とは

体脂肪率が高い人

人気のあるトレーニング器具なだけに、よく「腹筋ローラーで痩せますか?」あるいは「腹筋ローラーでお腹の脂肪を減らせますか?」という質問を耳にします。

残念ながら、腹筋ローラーで腹筋を鍛えることはできても、脂肪燃焼効果は大きいわけではありません。

有酸素運動で先に脂肪を落とすと効率的

腹筋はもともとうっすら割れているのですが、脂肪が多い人は腹筋の上に脂肪が覆い被さっています。そのため、体脂肪が高い人は、腹筋ローラーでお腹を鍛える前に、まず有酸素運動で脂肪を落とすことから始めたほうが効果的でしょう。もちろん、大きな筋肉を鍛える筋トレも並行して行うとさらに有効です。

脂肪についての説明

体脂肪率が以下になってからは、腹筋ローラーをはじめとした腹筋トレーニングで腹筋の厚みを増やしてあげると、いわゆるシックスパックに近づきます。

体脂肪率の目安

  • 腹筋が割れて見えてくる数値(男性の場合)
    体脂肪率15%以下
  • シックスパックが分かる数値(男性の場合)
    体脂肪率10%以下
  • 腹筋が割れて見えてくる数値(女性の場合)
    体脂肪率22%前後

腹筋はお腹の脂肪を減らさないと見えてこない

いくら腹筋を鍛えても腹部についた脂肪を減らさない限り、腹筋が姿を現すことはありません。

また、腹筋ローラーに限らず、どのトレーニングをもってしても、体のある部分だけの脂肪を減らす「部分痩せ」はできません。全身の脂肪を落とすことが、結果的にお腹のぜい肉減少に繋がります。

お腹の脂肪を減らすには、節制された食事と継続したトレーニングが欠かせません。腹筋ローラーは、その一部分を助けるに過ぎないのです。

腹筋ローラーでお腹瘦せできる人とは

体脂肪率がある程度低めの人

先述の通り、体脂肪率がある程度低い人は、腹筋ローラーでお腹まわりの筋肉を鍛えると、引き締まったお腹に近づくでしょう。

まとめ

  • 腹筋ローラーでお腹瘦せできる人:脂肪が少ない人
  • 腹筋ローラーでお腹瘦せが難しい人:体脂肪が多い人

腹筋ローラー、どれくらいで結果が出る?

体型や体脂肪、食事状況などで個人差は大きいですが、筋トレはおおよそ3か月程度でしっかりと変化がわかると言われます。

下記写真のモデルになってくれた男性は、腹筋ローラーを使い始めて約2か月です。

最初は10回3セットから始めて、現在では15回5セットをこなしています。

週5~6日はトレーニングを行っていますが、そのうち腹筋ローラーにかける時間は10分もありません。トレーニングを始める前はぽっちゃりしていたお腹が引き締まり、腹筋が目に見えるほど割れてきました。

あこがれのシックスパックまで、もう少しです。

やはり有酸素運動も並行して行っている

注意したいのは、この男性は腹筋ローラー以外にも、ランニングや水泳などの有酸素運動をきちんと行っていることです。

シックスパックを作るには、腹筋の上にある脂肪を落としてからトレーニングで筋肉を鍛える必要があり、腹筋ローラーのみで画像のようなお腹を作るのは難しいと考えられます。

腹筋ローラーの回数と時間

腹筋ローラーは毎日行ってもOK

筋肉痛になっていなければ、腹筋ローラーは毎日行っても問題ありません。腹筋は腕や足に比べると小さな筋肉なので、筋肉痛になっても回復は速いと考えられます。

ただし、必ずしも毎日必要というわけではなく、週2~3回のトレーニングでも十分な効果があります。

腹筋ローラーの正しい使い方

ここからは、腹筋ローラーの正しいやり方とトレーニングメニューを解説していきます。

基本のやり方

両膝を床につけて、グリップをしっかりと握ります。固い床の場合は、膝の下にマットなどを敷くと膝を痛めずに行うことができます。

ローラーを前方に転がしながら、体を前方にゆっくり伸ばしていきます。筋肉に効かせることが大切なので、スピードは上げなくても大丈夫です。

これ以上伸ばせないという地点まで来たら、伸ばしたときと同じスピードを保って元の位置に戻ります。これを繰り返します。

腹筋ローラーで鍛えられる筋肉部位

腹筋は「外腹斜筋・内腹斜筋・腹直筋上部・腹横筋」で構成されています。

腹筋ローラーで鍛えることができるおもな部位は縦の筋肉である「腹直筋(ふくちょくきん)」と、脇の筋肉「腹斜筋」、そして二の腕の「上腕三頭筋」です。

また、背中を支える『広背筋(こうはいきん)』や『脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)』も刺激されるため、上半身全体を鍛えることができるエクササイズ種目と言えます。

お腹のどの部分を鍛えるかによって、腹筋トレーニングのメニューは異なります。

いわゆる6つに割れた腹筋・シックスパックを目指すなら、お腹の正面にある長い筋肉「腹直筋」をメインに鍛えるとよいでしょう。

腹筋ローラーはおもに腹直筋を鍛えることができます。

慣れてきたら回数を増やすのがおすすめ

トレーニングに慣れてきても同じキツさで続けていると、やがて効果が現れにくくなります。それを防ぐため、少しずつ強度を上げていく必要があります。

具体的には、以下いずれかを選ぶことになります。

  • 同じ回数で強度を強める
  • 同じ強度で回数を増やす
  • 回数も強度も増やす

腹筋ローラーの場合は「同じ強度で回数を増やす」がよさそうです。

腹筋ローラーの重量は変えることができないので、トレーニングの強度を上げようとするならば、難易度の高い動作に移る必要があるからです。そうなると怪我のリスクも高まるため、リスク回避として「同じ強度で回数を増やす」が無難化と考えることができます。

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
公式Facebook

<Text & Photo:角谷剛>

おすすめテーマ

2023年06月07日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム