柔道・阿部兄妹の冠大会 階級細分化&サイン色紙600枚 熱意が具現化

2023年06月11日 19:13

柔道

柔道・阿部兄妹の冠大会 階級細分化&サイン色紙600枚 熱意が具現化
「ABE CUP」を終え、参加した小学生たちと記念撮影に応じる阿部一二三(手前左)と詩(同右) Photo By スポニチ
 柔道の阿部一二三、詩(ともにパーク24)の東京五輪金メダル兄妹などが主催する冠大会「ABE CUP 2023」が11日、兵庫県姫路市の兵庫県立武道館で行われ、31都道府県から集まった274人の小学6年生が男子5階級、女子3階級に分かれて熱戦を繰り広げた。阿部兄妹も午前中から約6時間、熱視線を送った。
 前日10日には柔道教室が行われた今回のイベントは、兄妹が発案。2人が日本オリンピック委員会(JOC)の定める「TEAM JAPAN シンボルアスリート」になっていることから、ソーシャルアクション事業として具体化し、第1回大会の開催にこぎ着けた。これまでは大会の主催や運営には関わったことがなかった一二三は、「たくさんの方が協力してくれて感謝しかない」と話した。

 イベントは地元兵庫県で初開催し、柔道教室と試合の両方を行うなど、2人の思いが詰まったものになった。この日の試合でも、こだわりが具現化した。

 (1)階級の細分化 男子5階級、女子3階級で争われた。通常、小学生を対象とした大会は男女ともに2階級で争われており、今大会は異例の階級細分化となった。一二三はその理由を「誰しもが気軽に楽しめて、5階級にしてなるべく減量がくできるようにした」と説明。成長期の小学生に、減量による無理な負担をかけまいという思いが込められた。

 (2)参加者全員に手書きサイン色紙をプレゼント 大会参加者274人、前日の柔道教室参加者283人に加え、ボランティアスタッフらに2人の手書きサイン色紙をプレゼントした。詩は「どうしても渡したくて、話し合いを重ねた」、一二三は「来てくれた人に喜んで帰ってもらいたかった」と説明。計600枚を1時間で書き上げるという“神業”も見せつけたという。

 2日間のイベントを無事に終えた一二三は、「小学生が闘う姿を見て、パワーをもらった。もっと頑張らないといけないと思ったし、幸せな気持ちになった」としみじみと語った。詩も「小学生の大会を見る機会はなかったが、技術が上がっていると感じた」と感心した様子。今月末には兄妹同時に24年パリ五輪代表に内定する見通しで、一二三は「パリ五輪の金メダルへの思いが増した」と決意を新たにしていた。

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