女子100Mは米国のリチャードソンが大会新記録で優勝 フレイザープライスの3連覇を阻止
2023年08月22日 08:46
陸上
その“シャケリー”は東京五輪の代表になったものの、大麻の陽性反応による資格停止処分で欠場。もともと競技向上には無関係の薬物で米国では一般的に合法化している州もあるうえに、母の死に際して精神面で落ち込んでいたために使用したことで同情論も沸き起こったが、大舞台への最初の切符は奪われた。したがって国際大会は今回が初めて。過去の経緯もあって言わば雪辱戦の意味合いも濃い“初陣”となっていた。
“最速女王”への道のりはさらに困難を極め、決勝の70分前に行われた準決勝の2組では10秒84をマークしながら3位。順位(2位以内)では通過できず、タイムで拾われての決勝進出(各組3位以下の上位2人)となったために、与えられたのは大外の9レーンだった。
しかし決勝では中盤から一気に加速。倒れ込むのではなく胸を張ってフィニッシュしたときには勝利を確信しており、両手を掲げて飛び上がって喜びを爆発させた。
タイムは大会新記録であり今季の世界最高に並ぶ10秒65。1メートル55とスプリント界では小柄なアスリートは初の国際大会の決勝で自己ベストをたたき出すという見事な走りを見せ、「私はちゃんとこの場所で走ることができた。もう後戻りはしない。良くなるだけです」と胸の中にたまっていた複雑な思いを心地よく言葉に変えていた。
2位は0秒07差の10秒72だったジャマイカのシェリカ・ジャクソン(29)。ジャクソンも今季世界最高の10秒65をマークしており、リチャードソンと同じだった準決勝2組では10秒79で1着だったが、決勝ではタイムを伸ばしながらも優勝を逃した。
3連覇を狙ったフレイザープライスは今季の自己ベストとなる10秒77をマークしたものの3位。ジャクソン同様、準決勝2組ではリチャードソンを抑えて2位に入っていたコートジボワールのマリージョゼ・タルー(34)は10秒81で4位に終わった。
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