【ラグビーW杯】堀川隆延氏が分析 ジャパン快勝発進呼んだ好守のポイント
2023年09月12日 05:20
ラグビー
敵陣に入るまでの過程は、キックとラン(ラック)のバランスが絶妙だった。割合はキック1回あたりラックが2・76回。数字が多いほどボールを持ち過ぎて体力を消耗していることになるが、日本が目指す数値は3以下。自陣や中盤で無駄に攻めることなく、効果的にフィールドポジションを支配したことが、ゲーム全体を支配することにつながった。
防御でも効果的にキックを使って相手FWを下げ、攻撃に対しても鋭く前に出てプレッシャーをかけ続けた。ボール保持率はチリが56%と上回ったが、ゲインを切ったのはわずか39%。タックル成功19回を記録したコーネルセンを筆頭に、FW勢の高いワークレートが光り、終盤は相手の足を完全に止めた。
攻撃は本来のスキル(ショートパス)を駆使して相手を翻弄(ほんろう)し、ゲインライン突破率62%を記録。モメンタム(勢い)をつくり続けた。特徴としてチリは1回のパスで1回コンタクトがあるが、日本は複数回のパスを重ねてコンタクトしており、相手の的を外すことで、ゲインラインの攻防でも優位に立つことができた。
課題だったスコア後のキックオフレシーブからの自陣脱出も100%成功。ゴールキックを100%決めた松田、ジャッカル2回を決めて危機を救った坂手の復調も大きい。また、ケガで離脱していたファカタヴァ、ディアンズの両ロックが復帰し、トライを決めたことは大きな収穫だ。
次に対戦するイングランドのプランは明確で、強みのセットプレーからのプレッシャーと、コンテストキックからのハイプレッシャーディフェンスで、ミスを誘いゲームを支配してくる。
日本に必要なことは、(1)日本のスタイルを忠実にやり切る精神力(2)スピード、スキルを使ってスペースにボールを素早く動かすこと(3)特にターンオーバーからのアタックはスピードを持って得点につなげること(4)セットプレーの数を増やさないためにも、ボールインプレーの時間を伸ばしアンストラクチャーに持ち込むこと(5)イングランドの精神的支柱であるSOフォードへ圧力をかけること、の5点となる。
(4)はチリ戦が34分46秒。昨年11月の対戦では35分台を記録しながら完敗したが、時間を長くして体力勝負に持ち込めば有利に働くはずで、40分を目指してほしい。(5)はとにかくフォードにフィジカル的な圧をかけ、自信と冷静さを失わせることが鍵。強いランナーをフォードに当て、タックル回数を重ねさせたい。
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