元幕下・櫻井が引退「やり切った」膝のケガ治らず決断…今後は呉服関係の仕事「相撲界に携わっていく」

2023年09月27日 10:55

相撲

元幕下・櫻井が引退「やり切った」膝のケガ治らず決断…今後は呉服関係の仕事「相撲界に携わっていく」
秋場所限りで引退した鳴戸部屋の櫻井 Photo By スポニチ
 日本相撲協会は27日、秋場所限りで引退した力士17人を発表した。
 西序二段37枚目の櫻井(26=鳴戸部屋)は、柏日体高(現・日体大柏)、日体大を経て19年夏場所で初土俵。21年名古屋場所で幕下に昇進するも1場所で陥落した。その後、大学時代に前十字靱帯と後十字靱帯を断裂した左膝に加えて右膝も負傷。昨年11月に前十字靱帯の再建手術を受け、九州場所から3場所連続全休。今年夏場所は13日目だけ出場して番付外陥落を逃れた。

 名古屋場所から序ノ口で本格復帰。回復具合は「20~30%ぐらいだった」という状況で出場し、優勝した安大翔(18=安治川部屋)に敗れて6勝1敗に終わった。その後、秋場所限りで引退することを決めた。

 8月中には、弟弟子で同じく膝の大ケガに苦しんで11場所連続休場中だった北欧山(26=本名・萩原光)が引退を決断して断髪。「その分も含めて頑張らないと」と最後の場所に臨んだ。また、今場所から同学年で元十両の王輝(27=錣山部屋)が序二段で5場所ぶりに復帰。こちらも同じく膝の大ケガを負っており、同じ病院に入院していた。ともに1番相撲から4連勝で勝ち越しを決め「王輝に土を付けてやりたい」と意気込んでいたが、5番相撲から連敗して対戦は実現しなかった。

 力士人生最後の相撲は、13日目の浜田山(31=芝田山部屋)戦。浅く二本のぞかせて前に出ておいての引き落としを決め、白星で飾って5勝2敗で取り終えた。引き上げる最後の花道では、部屋の力士たちが拍手でお出迎え。「こんなにたくさん来てくれるとは思わなくて、これが一番うれしい」。花束を受け取り、涙を流した。

 4年半の短い現役生活。「上(の番付)に行けなかった悔しさはあるけど、最後に勝ててよかった。自分的にはやり切った」と最後は晴れやかな表情だった。今後は着物や呉服関係の仕事に就く予定。「これからも相撲界に携わっていく」と第二の人生を歩み出す。


 ◇櫻井 浩太郎(さくらい・こうたろう)1997年(平9)3月15日生まれ、茨城県稲敷市出身の26歳。新利根相撲クラブで中1から相撲を始め、千葉・柏日体高3年時に全国高校総体団体戦3位、個人戦32強。日体大1年時に東日本新人戦3位。3年時に東日本学生体重別135キロ未満級3位。日体大を卒業後、鳴戸部屋に入門。19年夏場所で初土俵。翌名古屋場所で7戦全勝し、元林(現・欧勝竜)、丸勝との同部屋優勝決定巴戦に進出(元林が優勝)。最高位は東幕下57枚目。1メートル85、120キロ。

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