霧島 綱獲り残った1差 苦手・阿武咲を土俵際逆転で2差死守、2場所連続Vが条件「最後まで」

2024年01月24日 04:30

相撲

霧島 綱獲り残った1差 苦手・阿武咲を土俵際逆転で2差死守、2場所連続Vが条件「最後まで」
阿武咲(右)を攻める霧島(撮影・久冨木 修)  Photo By スポニチ
 【大相撲初場所 10日目 ( 2024年1月23日    両国国技館 )】 横綱昇進を狙う2敗の大関・霧島が1敗の阿武咲をはたき込み、2敗へ引きずり降ろした。2場所連続優勝での横綱昇進へ向け、1人になった1敗の関脇・琴ノ若を追う展開になった。横綱・照ノ富士は金峰山を上手投げで退けて2敗を守り、昨年夏場所以来の勝ち越しを決めた。2敗は大関・豊昇龍ら5人になった。
 取組の8割は防戦だった。霧島は阿武咲の突きに押し込まれる。右上手に一度は手が掛かりかけたが、後退すること2度。土俵を背に、右から体を開きながらはたき込んで、ぎりぎりで白星を手にした。

 「立ち合いで失敗して、思うような相撲が取れなかった。勝ててよかったし、力を出し切れてよかった」

 薄氷の勝利に、取組を振り返る言葉にも実感がこもった。今場所の2敗は平幕の翠富士と翔猿相手。ともに小柄な相手に懐へ飛び込まれ、主導権を握られての黒星だった。この日も過去4勝5敗で、場所前の連合稽古でも3勝2敗とほぼ互角だった好調の阿武咲にかき回された。

 それでも八角理事長(元横綱・北勝海)は「霧島はよく我慢した。強引にまわしを取りにいかなかったのが良かった」と分析。臨機応変の取り口を評価した。2度目の優勝となった先場所などに次ぎ、10日目での勝ち越しは自己最速タイ。3人いた1敗の一角を引きずり降ろし、横綱昇進条件である2場所連続優勝の可能性をたぐり寄せた。

 「悪いところをしっかり直す。最後までやることをやって、目標へ向かっていきたい」

 実際、過去2度の優勝は中盤から千秋楽まで連勝しての逆転優勝だった。昨年春場所は中日から8連勝。先場所は7日目から9連勝。その前例にならえば、9日目からの連勝をどこまで伸ばせるかが賜杯への鍵となる。“逆転の霧島”の呼び名が定着すれば、昇進は現実のものとなる。

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