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錦織圭 “5セットキング”らしい997日ぶり歓喜 パリ五輪にも期待抱かせる赤土での復活劇

2024年05月28日 04:45

テニス

錦織圭 “5セットキング”らしい997日ぶり歓喜 パリ五輪にも期待抱かせる赤土での復活劇
錦織圭(AP) Photo By AP
 【テニス 全仏オープン第1日   錦織圭3-2ガブリエル・ディアロ ( 2024年5月26日    パリ・ローランギャロス )】 3季ぶりに4大大会に出場した世界ランク350位の錦織圭(34=ユニクロ)が男子シングルス1回戦で同166位のガブリエル・ディアロ(22=カナダ)に7―5、7―6、3―6、1―6、7―5で競り勝った。4大大会の白星は21年9月2日の全米オープン2回戦以来997日ぶり。3月のマイアミ・オープン以来となる復帰戦で、4時間22分の死闘を制した。同会場で開催されるパリ五輪へ、力強く復活の一歩を踏み出した。
 パリ五輪会場のローランギャロスで、錦織が“らしさ”全開の死闘を演じた。試合時間は4時間22分。4大大会で997日ぶりに白星を手にした直後に感想を求められると「今は早くロッカーに帰りたい」と疲れ切った表情で笑いを誘った。度重なるケガにより4大大会出場は21年全米以来。開幕前に語った「なるべく5セットにいかないようにしたい」とのコメントを見事に“回収”した。

 第1、2セットを接戦の末に制したが、その後は失速。第4セット後には腰に痛みが出た。メディカルタイムアウトを取りマッサージを受け、何とかプレーを続行。最終セットも第1ゲームでブレークを許したが、土壇場で底力を発揮した。「第2セットから(疲労が)きていた。4セット目は足がもつれた。最後は気持ちでした」。5セットにもつれた試合の勝率は現役最高の8割(28勝7敗)。ツアーを統括するATPの公式サイトで“5セットキング”と称される実力を示した。

 パリ五輪にも期待を抱かせる赤土での復活劇。錦織が出場意思を示せば日本テニス界最多5大会連続の五輪出場がかなうだけに「プレーが何となく戻ってきたのが一番うれしい」と手応えを得た意味は大きい。2回戦は29日以降に行われる予定。強度の強い試合が続けば故障再発の危険もあるため「明日、あさっての様子を見て(出場するか)決めたい」と慎重な姿勢を示した。会場を後にしたのは日が変わった午前0時30分ごろ。まずは体のメンテナンスに全力を注ぐ。

 ▽パリ五輪テニス出場枠 男女各64人で、各国・地域から最大各4人が出場できる。全仏オープン後の6月10日発表の世界ランキング上位56人に出場権が与えられ、残る枠は主催者推薦などで決定。錦織は世界ランキング350位だが、ケガや病気などでプレーできない場合の救済措置として一定期間ランキングを維持できる規定があり、その“公傷ランキング”は48位。日本男子の最高位で、自らの意思で出場を決められる立場にある。

《大坂 苦手一転、赤土に手応え》
 ○…大坂が赤土でのプレーに手応えを示した。26日の1回戦では世界67位のブロンツェッティ(イタリア)にフルセットの末に勝利。4大大会では22年1月の全豪以来約2年4カ月ぶり、出産後では初の白星だった。全仏は3回戦進出が最高成績でクレーコートを苦手としていたが、前哨戦のイタリア国際で16強入り。「ここに戻ってくることができてうれしい。今年はクレーで良いプレーができているので続けたい」と視線を上げた。

 ※全仏オープンはWOWOWで連日生中継!WOWOWオンデマンドでは日本人選手の試合を全試合ライブ配信予定!

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