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家でできるマラソン練習!筋肉と持久力をつけるサーキットトレーニング

2024年06月07日 09:00

家でできるマラソン練習!筋肉と持久力をつけるサーキットトレーニング
雨の日や暑い夏の日は、外でのマラソン練習は危険です。 外出を控えながら、できるだけ体力や筋力の低下を防ぎたいランナーにお…

雨の日や暑い夏の日は、外でのマラソン練習は危険です。

外出を控えながら、できるだけ体力や筋力の低下を防ぎたいランナーにおすすめなのが、室内でできる「筋トレサーキットトレーニング」です。

ランナーにおすすめの筋トレを連続して行うことで、以下のような効果が期待できます。

  • 筋肉をつける
  • 体力をつける、体力低下を防ぐ
  • 筋持久力をつける

家でできる筋トレサーキットトレーニング

スクワット

おなじみの「スクワット」は、ランナーなら外せない筋トレメニューのひとつ。大臀筋(お尻)や大腿四頭筋(太ももの前側)などを中心に、下肢全体の筋肉を鍛えることができます。

1)前を向いてまっすぐ立ち、足幅を広げる
2)90度を目安に膝を曲げながら、お尻を斜め後ろに落とす
3)元の姿勢に戻り、これを繰り返す

・つま先はまっすぐ、もしくはやや開く
・下を向かずに前を向く
・背中は丸めずまっすぐに維持する
・曲げた膝はつま先より前に出ないようにする

フロントランジ

スクワットと同じく、下肢全体の筋肉を鍛えることができます。ランナーなら、ぜひ動きに合わせて腕振りも加えましょう。四肢の連動性を高めることができます。

1)足を揃えて立った姿勢から、片足を大きく前に出す
2)上体をまっすぐにしたまま、股関節と膝を曲げる
3)膝を90度まで曲げたら、前足で地面を押し、元の姿勢へ
4)左右両方で行う

・前後どちらの足も、つま先はまっすぐ前を向ける
・下ではなく前を向く
・背中は丸めずまっすぐ(地面に対して垂直)に維持する
・前足は足裏全体を床につけ、後ろ足は足指すべてが地面から離れないようにする

バーピー

筋トレでありながら、有酸素運動の要素も兼ねそなえた種目です。腕や下肢などに瞬間的な刺激を与えることができます。

1)膝を曲げて床に両手をつき、腕立て伏せの姿勢になる
2)腕で身体を支えつつ、頭から足までが一直線になるよう両足を遠くにつける
3)動作を巻き戻すようにして元の姿勢に戻る

・身体が左右にぶれないようにする
・足を伸ばしたとき、背中が丸くなったり弓なりにならないようにする
・手は肩の下、もしくは少し外側に置く

余裕のある方は、最後にジャンプする「バーピージャンプ」に挑戦してみましょう。

プッシュアップ(腕立て伏せ)

ランナーの中には、あまり上半身を鍛える機会がないという方も多いでしょう。しかしここでは、腕だけでなく背中や胸、さらに腹筋にも刺激が入るやり方を紹介します。

安定的かつダイナミックなランニングフォームの獲得に役立ちますので、ぜひ取り入れてみてください。

1)頭から足までがまっすぐになるよう腕立て伏せの姿勢を作る
2)姿勢を維持したまま、顎が床につく程度に腕を曲げる
3)元の姿勢に戻り、繰り返す

・腰をまっすぐに保つ
・腕を広めにして、腕だけでなく胸にも刺激が入るようにする
・反動をつけず腕で身体を持ち上げる

リバース・プッシュアップ(逆腕立て伏せ)

腕立て伏せとは逆に、上を向いた状態で行います。肩まわりから背中を鍛えるほか、腕振りに重要な肩甲骨の動きにも刺激が入るトレーニングです。

1)仰向けの状態で、両手を肩幅程度に広げて後ろにつく
2)足を伸ばし、肩から足までまっすぐにする
3)姿勢を維持しながら肘を曲げ、限界まで曲げたら元の姿勢に戻す
4)この動作を繰り返す

・腰が曲がらないように注意する
・できるだけ手幅は広げず、肩の下に置く
・肘は真後ろに曲げ、外側や内側に向かないようにする
・腕だけでなく背中や肩甲骨も意識する

次:後半5種目はお腹まわりも鍛える

夏のマラソン練習は「陸上トラック」がおすすめ。実践者が教えるトレーニングメニュー3選

バイシクルクランチ

足の動きと身体の捻りを加えた腹筋運動です。腹直筋だけでなく腹斜筋や腹腸筋まで鍛えることができます。

筋力アップはもちろん、軸の安定性が高まり、ランニングフォームの改善も期待できるでしょう。

1)仰向けになり、少し両足を浮かせる。両手は頭の後へ
2)左肘と右膝が触れるよう、身体を捻りながら腹筋を行う
3)元の姿勢に戻し、今度は右肘と左膝が触れるように腹筋を行う
4)左右交互に繰り返す

・身体の中心軸がぶれないようにする
・両足と肩(背中の上部)は床につかない状態を維持する
・しっかり呼吸をしながら取り組む
・反動を使わずに行う

7.V字腹筋

身体を折りたたみ、V字を作る腹筋運動です。

腹直筋と腸腰筋を中心として鍛えることができ、通常の腹筋に比べて大きな負荷が掛かります。シックスパックを目指す方にもおすすめのトレーニングです。

1)仰向けになり、両手を挙げる
2)上半身と足を少し地面から浮かせる
3)腹筋部を中心に身体を折り曲げ、手の指先と足を近づけてV字を作る
4)元の姿勢に戻り、繰り返す

・できる限り上半身と下半身が同時に動くようにする
・V字の姿勢では手と足が触れるくらい近づける
・腹筋を折り曲げるだけでなく、手足をやや上方に引き上げる意識で行う

8.ニートゥー・エルボー

体幹トレーニングとして取り組んだことのある方も多い、腹斜筋を中心に鍛えるメニューです。ランナーの目線からは、筋力アップだけでなく四肢の連動性を整えるのにも役立ちます。

1)四つん這いの姿勢になる
2)左手と右足を同時にまっすぐ伸ばす
3)今後は左手と右足を引きつけ、身体の下で左ひじと右膝を触れさせる
4)終わったら反対側も行う

・四つん這いの姿勢では、手は肩の下、膝はお尻の下に配置する
・ぐらつかないよう片手足でしっかりバランスを取る
・手と足はまっすぐ伸ばす
・手足を伸ばした際、指先を見る
・できるだけ手足は同時に動かす

9.バックエクステンション(背筋)

おなじみの背筋運動です。腹筋を行った後は、反対側に位置する背筋にも刺激を入れましょう。背中の動きは、大きく安定したランニングフォームに欠かせません。

1)うつ伏せになる。両手は頭の後ろで組む
2)両足と胸を少し浮かせる
3)身体を反らせて弓なりになる
4)元の姿勢に戻り、これを繰り返す

・上半身と下半身ができるだけ同時に動くようにする
・ゆらゆら揺れたり反動を使ったりしない

10.マウンテンクライマー・ツイスト

お尻や腹筋を中心に鍛えつつ、有酸素運動の効果もあるトレーニングです。

足を浮かせたままの「マウンテンクライマー」もありますが、ランナーは地面に着地してリズムよく行う「マウンテンクライマー・ツイスト」をおすすめします。

1)腕立て伏せの姿勢になる
2)膝を曲げて右足を上半身側に引きつけ、床に足をつける
3)足を入れ替えて右足を伸ばし、今度は左足を引きつける
4)交互に繰り返す

・リズムよく行う
・腰の上下運動はできるだけ抑える
・両足が同時に着地するようにする
・前足は上半身側に着地させ、後ろ足はしっかり伸ばす

休憩前に「腿上げ」と「腕振り」を入れてみよう

10個の筋トレに加え、休憩前に「腿上げ」「腕振り」を入れてみましょう。筋肉が負荷によって緊張状態となるため、動きを意識しやすくなります。

筋トレから走る動きに繋げることで、ランニングスキル向上にも効果的です。

セット回数が増えるほどうまく動けなくなりますが、ここでしっかり動かすことがレベルアップのポイントです。

腿上げ

腿上げは、トレーニングで行ったことのある方が多いかもしれません。素早く、大きくリズミカルに動くことで走力アップに繋がります。

1)足を閉じた状態でまっすぐ立つ
2)右膝を曲げて上げ、同時に腕を振る
3)足を入れ替え、今度は左膝を曲げて上げる
4)左右交互に繰り返す

・膝は腰の位置までしっかり上げる
・地面から離れたつま先は上げるようにする
・腕と足が同時に動くようにする
・背中は反らさない、曲げない
・目線は前に向ける
・つま先は正面に向けた状態で行う

腕振り

腕振りを含めた上半身の大きな動きは、ランニング時にとても重要です。腿上げでも腕は振りますが、ここでは腕だけの動きに集中して行いましょう。

1)足を閉じた状態でまっすぐ立つ
2)左右の腕を大きく振る
3)これを繰り返す

・つま先は正面に向けた状態で行う
・背中は反らさない、曲げない
・目線は前に向ける
・脇が開かないように注意する
・腕は横振りではなくまっすぐ振る
・腕を引いたとき肘が伸びないようにする
・腕は「肘から引く」意識で行う
・リズムを意識して素早く行う

フォームを意識し、すばやく行うと効果的

いずれのトレーニングもフォームを意識し、丁寧に行いましょう。そのうえで、できるだけすばやく行うと、持久力の向上に効果が高まります。

最初は無理のない回数・時間から始め、少しずつ負荷を上げていくのがおすすめです。

ランナーの体力・筋力低下を防ぐ「筋トレサーキットトレーニング」(前編)

家でできるランニング練習。筋トレサーキットトレーニングで筋肉と持久力を鍛える

筆者プロフィール

三河賢文(みかわ・まさふみ)

“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。また、ランニングクラブ&レッスンサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室やランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。4児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表
【HP】https://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>

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