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【ダイエット】漢方薬で痩せる?自分に合った薬の選び方や効果、デメリットも

2024年06月07日 09:00

【ダイエット】漢方薬で痩せる?自分に合った薬の選び方や効果、デメリットも
漢方薬を使ったダイエット方法を知りたい方は、この記事が必見です。漢方薬の種類や特徴、副作用、効果的な選び方、そして注意点…

漢方薬を使ったダイエット方法を知りたい方は、この記事が必見です。漢方薬の種類や特徴、副作用、効果的な選び方、そして注意点まで網羅しています。メリットだけではなくデメリットもあるので、よく理解してから使いましょう。ぜひ自分に合った漢方薬で効果的なダイエットを実践しましょう。

ダイエットに漢方の効果がある? 痩せるって本当?

最近、ダイエットを助ける漢方薬が注目を集めています。これらの漢方薬の効果を理解し、適切に利用することで、より健康的で効果的なダイエットが期待できます。

漢方薬によるダイエットの効果

漢方薬は自然界から得られる生薬を組み合わせることで、体質改善や病気の治療を行います。ダイエットにもいくつかの効果があります。

  • むくみを軽減する

からだのむくみはダイエットの大敵。むくみがなければ見た目がよりスマートに。

  • 代謝を促進する

基礎代謝を向上させ、脂肪燃焼を助ける。

  • 便秘解消

便通を促し、体内の老廃物や毒素を排出する。

しかし、漢方薬の効果には個人差があります。同じ漢方薬でも、体質や生活習慣によって効果が異なることがあります。また、漢方薬は効果が現れるまでに時間がかかることもあります。そのため、漢方薬を利用する際には、専門家の指導のもとで適切な方法で摂取することが重要です。

さらに、漢方薬だけでなく、バランスの取れた食事や適度な運動も重要です。漢方薬を利用する際には、これらの健康的な生活習慣と組み合わせることで、より効果的なダイエット効果が期待できるでしょう。

ダイエット漢方薬はどんな人におすすめ?

ダイエット漢方薬は、以下のような人々におすすめです。

  • 食事制限や運動が難しい人

忙しい生活や健康上の理由で食事制限や運動が難しい人にとって、漢方薬は体重管理の補助として役立ちます。薬を服用することで、脂肪燃焼や代謝促進などの効果を得ることができます。

  • 代謝が低い人

冷え症など代謝が低い人は脂肪がたまりやすく、ダイエットが難しくなります。漢方薬は体内の代謝を促進し、脂肪の燃焼をサポートするため、代謝が低い人にとって有益です。

  • むくみや便秘がある人

漢方薬には利尿作用や腸内の活性化などの効果があり、むくみや便秘の改善に役立ちます。これらの症状がダイエットの妨げになっている人にはおすすめです。

  • 食欲が旺盛な人

食欲が旺盛で食べ過ぎが気になる人にとって、食欲を抑制する効果がある漢方薬は有益です。食欲を抑えることで、過剰なカロリー摂取を防ぎ、ダイエット効果を高めることができます。

ダイエット効果が期待できる! 漢方薬の種類・特徴・副作用

では具体的にどの漢方薬がダイエットに効果的で、どういった悩みに合うのでしょうか?ダイエットに効果的な代表的な漢方薬としてどうやら以下4つが有名なようです。その4つの漢方製剤のうち悩みの症状にはどの漢方があうのか見てみましょう。

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

▼以下が気になる場合に使用すると効果が期待できます。

・脂肪太り
・便秘が気になる
・食べ過ぎや飲み過ぎによる肥満
・お腹の脂肪による、のぼせ、便秘、肩こり、むくみなどの症状
・ふきでもの(にきび)や皮膚炎

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

▼以下が気になる場合に使用すると効果が期待できます。

・水太り体質で、むくみやすい
・膝などの関節が腫れて痛む
・疲れやすく、汗をかきやすい
・夕方になると脚のむくみが気になる

大柴胡湯(だいさいことう

▼以下が気になる場合に使用すると効果が期待できます。

・ストレスで食べ過ぎる日が続いて太った
・肥満に伴う肩こり・頭痛
・便秘
・脇腹からみぞおちにかけて重苦しい

加味逍遥散(かみしょうようさん)

▼以下が気になる場合に使用すると効果が期待できます。

・疲れやすくイライラしがちで、気分が不安定になりやすい
・のぼせ感や肩こりなど
・更年期障害
・気分が不安定で眠れない

それぞれの漢方薬の効果効能と副作用をもう少し詳しく説明します。

次:それぞれの効果効能と副作用を詳しく

防風通聖散の特徴と効果

・肥満に伴うのぼせ
・肥満に伴う便秘
・ふきでもの

防風通聖散は、体に籠もっている熱毒を発散しながら、エネルギーの循環を促進し脂肪やニキビや吹き出物などの体内毒素の分解や滞りを減少させてゆくことができます。そのため、便秘をともなう肥満症やふきでものなどの症状が改善できます。

防風通聖散の副作用

・発疹・発赤、かゆみ
・吐き気・嘔吐、食欲不振、胃部不快感、腹部膨満、はげしい腹痛を伴う下痢、腹痛
・めまい
・発汗、動悸、むくみ、頭痛 

自己判断で内服し上記の副作用が出た場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

防已黄耆湯の特徴と効果

・むくみ
・水太り
・肥満に伴う膝のはれや痛み

防已黄耆湯は、体の中にたまった余分な「水」の排出を促すことで、むくみや水太りを改善すると共に、ひざのはれや痛みにも効果を発揮します。

ここでいう「水」とは漢方医学でいう、潤す働きのある「水(すい)」という概念で、「水」のめぐりが滞ると、余分な「水分」が体内にたまり、むくみや水太りの状態を引き起こすと考えられています。

防已黄耆湯の副作用

・発疹・発赤、かゆみ
・食欲不振、胃部不快感 

自己判断で内服し上記の副作用が出た場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

大柴胡湯の特徴と効果

・肥満に伴う肩こり
・肥満に伴う頭痛
・便秘

大柴胡湯は、漢方医学の考えでは「肝(かん)」とは自律神経や血液循環を調整する働きがあると考えられています。その肝がうまく働かず鬱積した状態になると「肝欝(かんうつ)」という病態になり、氣や血が巡らない状態になります。そういうときに大柴胡湯は肝の働きを正常化させ、自律神経の乱れや血のめぐりを整えることで、肥満症、高血圧や肥満に伴う肩こり頭痛、便秘を改善していきます。

大柴胡湯の副作用

発疹・発赤、かゆみ
はげしい腹痛を伴う下痢、腹痛

自己判断で内服し上記の副作用が出た場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

加味逍遥散の特徴と効果

イライラ
不安
不眠症
更年期障害 

加味逍遙散は生命エネルギーである「気」を整え、めぐらせることで、イライラや不眠症など神経過敏の漠然とした体の不調を改善します。加味逍遥散はどちらかというと痩せ型の女性に使用され、それ自体の脂肪燃焼効果は期待できませんが、「やけ食い」「爆食い」などをしてしまう人に対し、気を鎮めることにより自制心を助ける作用が期待されます。

加味逍遥散の副作用

発疹・発赤、かゆみ
吐き気・嘔吐、食欲不振、胃部不快感

自己判断で内服し上記の副作用が出た場合は、服用を中止して医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

みなさんの症状にはどの漢方薬が合いそうですか?ダイエットに効果的な漢方薬は体質に応じて異なります。漢方薬はここに書かれたもの以外にもさまざまありますので、専門医に相談することをおすすめします。

ダイエットに漢方薬を使うときのデメリットは?

ここまで漢方薬のメリットをまとめてきましたが、漢方薬にはもちろんデメリットもあります。漢方薬の効果を実感するためには継続的な服用が必要であり、個人差も大きいため、すぐに効果を期待することは難しい場合があります。

漢方薬を利用する際には、以下のことに注意してください。

  • 適切なタイプの漢方薬を選ぶ

求める効果だけでなく、体質や症状に合わせて選ぶ。

  • 副作用の確認

過剰摂取による副作用が現れる場合がある。

  • 組み合わせの注意

他の薬やサプリメントとの組み合わせによる相互作用に注意する。

適切な漢方薬の選び方や、安全な服用方しまい法を理解して、漢方薬を上手に活用することで、効果的にダイエットをサポートできるでしょう。

次:結局、漢方を飲めば痩せるの?

漢方は痩せるの? メーカーによる漢方製剤の違いは?

漢方を飲むだけで痩せるかどうか気になりますよね。結論、漢方を飲むだけで痩せるということはありません。もちろんダイエット効果は期待できますが、ダイエット効果を謳った治驗によると、必ず運動療法を併用しています。

防風通聖散にはツムラやクラシエ、コタローなどの漢方薬メーカーのものや、ナイシトールやコッコアポAなど他一般の製薬メーカーからも名前を変えて販売されています。

漢方で有名なツムラに問い合わせたところ、下記のような回答がありました。

「他の製薬会社のテレビCMなどで『お腹を輪切りにした図のなかで脂肪が燃え、ごっそり大便として排出される』ような描かれ方をしていますが、実際は漢方薬を飲んだだけで簡単に脂肪が燃焼するのではなく、運動療法を併用した結果、皮下脂肪や内臓脂肪の減少効果が認められた」

「ダイエットの効果を示唆するいくつかの論文などを見ても必ず運動療法を併用していますので、とくに注意してほしい」

(株式会社ツムラは、1893年に創業し、2023年3月時点では医療用漢方製剤市場の国内シェアを8割以上占めています。医療用漢方製剤の品目が多く、国内だけではなく中国や欧米にも展開しています。)

ドラッグストアで買う?病院で処方してもらう?

漢方薬の効き目が気になるのであれば、ドラッグストアで買える「一般用漢方製剤」ではなく、病院で処方してもらう「医療用漢方製剤」のほうがいいでしょう。なぜなら自己判断で体質に応じた処方を選ぶのは困難な場合が多いからです。

また一般用漢方製剤は、安全性を考慮し医療用漢方と比べて成分量が1/2~3/4程度で作られていますが、体質に合った正しい処方ならば必ず一定の効果は出てきます。

多くの漢方メーカーでは一般用漢方薬と医療用漢方薬で生薬の使用量と添加物は同じ、つまり作り方自体は同じです。また、中には医療用漢方薬と同じ成分量で作ることを認可されている漢方薬があります。これを「満量処方」といい、多くは箱に書かれています。

「漢方薬を試してみたい」「今すぐ漢方薬が欲しい」場合は薬局で購入し、
「効き目が気になる」「医療保険を使いたい」場合は、病院で処方してもらいましょう。

痩せる効果を期待する場合、単純に漢方薬を服用するだけではなく、バランスの取れた食事や適度な運動と併用することが重要です。また、個々の体質や健康状態に応じて、医師や漢方専門家の指導を受けることが大切です。

結局ダイエットに使う漢方薬はどれがいいの?

人によって症状や悩みは違うため一概には言えませんが、自分が気になっている悩みに合わせて試してみましょう。効果効能だけで決めるのではなく、体質や原因に合わせて選ぶことが大切です。

目的別漢方薬の選び方・おさらい

肥満太りが気になる

⇒防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

むくみが気になる

⇒防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

便秘が気になる

⇒大柴胡湯(だいさいことう)

不眠や苛立ちが多く気になる

⇒加味逍遥散(かみしょうようさん)

メーカーによって異なる剤型

漢方薬の剤型はメーカーによって特色がありますので一例を挙げておきます。

ツムラの漢方薬は、顆粒(荒い粒状)が多い
クラシエの漢方薬は、粉薬(細かい粒状)
コタローの漢方薬は、粉薬(細かい粒状)が多い

※漢方薬によって形状が違う場合があります。メーカーごとに取り扱いの多い形状を記載しています。

また漢方薬は食生活や睡眠、運動といった生活習慣を整えることが必須です漢方薬だけに頼るのではなく、規則正しい生活や食事の見直し、適度な運動を一緒にしましょう。

監修者プロフィール

健友堂クリニック院長
菅原 健(すがわら たけし)
健康科学大学特任教授・山梨大学医学部非常勤講師

漢方専門の医院を開業して10年以上活動。スポーツドクターでもあり、山梨大学ボート部監督も務める。日本東洋医学会の代議員でもある漢方のエキスパート。

参考サイト
・株式会社ツムラ
・漢・方・優・美(クラシエ薬品が運営する医療用医薬品ウェブサイト)
・小太郎漢方製薬株式会社

<EDIT:編集部>

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