阪神・西勇 魂の118球で2年ぶり無四球完封!開幕からの連敗止めて待望ハイタッチ

2022年04月06日 05:30

野球

阪神・西勇 魂の118球で2年ぶり無四球完封!開幕からの連敗止めて待望ハイタッチ
<神・D>完封勝利を飾り、ガッツポーズを決める阪神・西勇(撮影・坂田 高浩) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神4ー0DeNA ( 2022年4月5日    甲子園 )】 矢野監督就任1年目の19年に、オリックスから阪神に移籍した西勇が、悩める指揮官を救った。7安打完封。20年9月17日の巨人戦以来となる2年ぶりの完封を、当時と同じ無四球で飾った。最後の打者を打ち取ると、小走りでナインとグラブタッチをかわした。
 「これだけ負けたんでね。負けていると、喜びを表現することがダメみたいな風潮があるけど、一個一個を大事に勝てば、こうやって喜んでいけるのかなと思っていた」

 佐藤輝の一発などで3点の援護をもらった2回が最大のピンチだった。1死二、三塁で迎えた山本に対してはスライダーを続けて追い込み、3球目もスライダーで空振り三振。続くロメロも二ゴロで切ると、3回以降はスライダー、フォーク、シュートなど多彩な変化球をコーナーに投げ分けて連打を許さず、危なげなかった。

 「変化球でも勝負できたというか、(坂本)誠志郎のリードも本当に(良かった)」

 8回を終えて109球に達していたが、指揮官は「最後まで(西)勇輝に任したい、そういう思いだった」と続投の意思を明かした。通算101勝でこの日を迎えた右腕も望むところだった。矢野監督の今季限りでの退任表明を受け、「僕は矢野監督に呼ばれた身なので、暴れ回れるように。いけと言われたら長いイニングでも」と使命感を持ってシーズンに入っていた。

 その決意に加えて、開幕戦の屈辱から9連敗が始まったことで、ブルペンの雰囲気は重く、登板の負担も増えていた。「長いイニングを投げて楽な継投に持っていきたい一心で投げた」。フォア・ザ・チームの精神が完封の原動力となった。

 新しくなったLED照明の演出で、場内が少し暗くなったお立ち台で「矢野さんに笑っていただけるような試合展開にしたい」と残る長いシーズンへ目を向けた。さあ、反撃だ。(倉世古 洋平)

 《67年ぶりの脱出劇》阪神は西勇が完封し開幕からの連敗を9で止めた。開幕9連敗以上は55年トンボ、79年西武の12連敗を筆頭に5チーム。うち、連敗脱出の試合で完封は前記トンボのスタルヒンが4月13日の大映ダブルヘッダー第2戦で2―0の完封をマークして以来67年ぶり2人目だ。

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