清宮振ってよ…日本ハム・新庄監督がっくり　7回代打で登場も「打て」で見逃し

2022年04月06日 05:30

野球

清宮振ってよ…日本ハム・新庄監督がっくり　7回代打で登場も「打て」で見逃し — ＜日・ロ＞7回、3ボールの4球目を見逃す清宮（撮影・高橋茂夫） Photo By スポニチ

【パ・リーグ日本ハム0―2ロッテ（ 2022年4月5日札幌D ）】日本ハム・新庄監督が思わず左手で顔を覆った。4連敗で球団ワースト記録の開幕から10戦9敗となったからではない。今季4度目の零敗の象徴的な場面が展開された7回だ。「あれは打てない球ではなかった。気持ちの整理ができず迷いがあった」。試合後、そう振り返った際の表情は、いつもの柔和な表情ではなかった。

　0―2の7回1死満塁。押せ押せムードで代打・清宮が3ボールとなった。相手の新人右腕広畑が制球に苦しんでいただけに、セオリーは「待て」だが、新庄監督が出したサインは「打て」。だが清宮はやや外寄りの甘い直球を見逃した。指揮官は「待ての時は待てって出す。打ての時は打ってほしい。一回も振らずに打ちにいくのと振ってポイントを確かめてから振るのでは違う」と語気を強める。続く甘いカーブも見逃し、フルカウントから内寄りの厳しいコースの直球を打ち上げて捕邪飛。新庄監督は凡退直後の清宮に「俺は君を信じて打てのサインを出している。割り切ってバチーンと捉えてきなさい」と注意した。

　春季キャンプの紅白戦では1死満塁の状況を設定するなどして練習させてきただけに「もう一回キャンプやろうかな…」と冗談交じりに嘆いた新庄監督。今は「目先の1勝より選手の成長」という言葉を信じるしかない。（東尾　洋樹）

　《1勝以下パ初》日本ハムは10試合を消化して1勝9敗。チームで開幕10試合時に1勝以下は昨年（1勝7敗2分け）に次いで2度目。2年連続開幕10戦1勝以下は広島が76年1勝7敗2分け、77年1勝8敗1分けと記録して以来45年ぶり2度目。パでは日本ハムが初めてだ。なお、今季は阪神も開幕10試合を1勝9敗。同一シーズンで2チームが1勝以下は79年ヤクルト（1勝8敗1分け）、西武（0勝9敗1分け）以来2度目。9敗以上が2チームは史上初。