日本ハム・清宮 サヨナラきつね弾でMVP 9回2死から「めちゃくちゃ狙った」

2022年07月27日 06:00

野球

日本ハム・清宮 サヨナラきつね弾でMVP 9回2死から「めちゃくちゃ狙った」
<全パ・全セ>9回、サヨナラソロを放つ清宮(撮影・河野 光希) Photo By スポニチ
 【マイナビオールスターゲーム2022第1戦   全パ3―2全セ ( 2022年7月26日    ペイペイD )】 「マイナビオールスターゲーム2022」は26日、ペイペイドームで第1戦が行われ、最後の1人を選ぶプラスワン投票で初選出となった全パ・清宮幸太郎内野手(23=日本ハム)が2―2の9回2死から左中間に86年の巨人・吉村禎章以来、36年ぶり7人目のサヨナラ弾を放った。劇的弾で最優秀選手賞に輝き、賞金300万円をゲット。コロナ感染や故障で両チーム計11選手が出場を辞退するなどドタバタで開催された球宴を盛り上げた。
 真夏の祭典のフィナーレは劇的だった。引き分け濃厚の雰囲気が漂う9回2死。7回守備から途中出場していた清宮が2打席目を迎えた。相手は侍ジャパン高校代表でチームメートだった2学年上の森下。全球、直球勝負にフルスイングで応えた。

 「一発をめちゃくちゃ狙った」という打席は2球で簡単に追い込まれたが粘る。カウント1―2から5球目の154キロ直球を強振。捉えた。打球は左中間のテラス席へ。プロ5年目で公式戦でもなかったサヨナラ弾を初出場の大舞台でかっ飛ばした。これが球宴初安打。もみくちゃにされながらホームを踏み「入ると思わなかった。自分が一番びっくり。最高の思い出」と夢見心地で振り返った。

 試合前は脇役に徹した。本塁打競争では昨オフに合同自主トレを行った柳田から投手役に指名され「投手が一番、緊張した」と苦笑いも決勝進出に貢献。4回終了時は球団公式チアリーダー「ファイターズガール」が踊って話題を集める「きつねダンス」を耳飾りまでつけて踊ったが、いざ打席では新庄監督からの「走者がいなかったら本塁打を狙いなさい」との指示を実践した。前半戦最終戦だった24日のロッテ戦後に語っていた「本塁打でMVPを獲ります」の約束を果たし、最後は再び耳飾りをつけてベンチ前で一本締め。新庄監督へのコメントを求められると「やったぜ!」とビッグボスポーズも決めてみせた。

 早実時代に高校通算最多とされる111本塁打を放ち、ドラフトでは7球団競合の末に日本ハムに入団。今季は前半戦で自己最多の11本塁打を放っているがプロでの実績は同学年のヤクルト・村上に大きく引き離されている。これが3度目の球宴出場の村上は侍ジャパンも常連。焦りはあったが「彼は彼。僕は僕。自分の道がある」と自らに言い聞かせてきた。この日は2打数無安打に終わった村上よりも先に球宴初アーチ。1年目だった18年フレッシュ球宴でも本塁打を放って優秀選手賞を獲得したお祭り男が、最優秀選手賞で300万円を手にした。

 コロナ禍で辞退者が続出する中、最後の一人を決めるプラスワン投票で初出場した大舞台を盛り上げた清宮。未完の大器が、スター選手らを抑えて主役の座をつかんでみせた。(東尾 洋樹)

 《史上7人目》球宴初出場初試合の清宮(日)がサヨナラ本塁打。球宴のサヨナラ本塁打は86年第3戦吉村禎章(巨)以来36年ぶり7人目。パでは74年第1戦高井保弘(阪急=代打)に次ぎ48年ぶり2人目で日本ハムでは清宮が初めてだ。また、球宴初試合では高井が初打席で放ったのに次いで2人目になる。清宮は公式戦で通算32本塁打しているがサヨナラ弾は0。公式戦より先に球宴でサヨナラ本塁打したのは吉村に次ぎ2人目。23歳2カ月での劇弾も吉村と並ぶ最年少記録になった。

 ▽きつねダンス 日本ハムの球団公式チアリーダー「ファイターズガール」が本拠地・札幌ドームでの試合でイニング間に踊るダンス。頭にきつねの耳をつけ、最近では「しっぽ」もついてネット上では「完全体だ」と話題になった。球団では公式YouTubeで選手が踊る動画も公開。杉谷が踊る動画は再生回数が300万回を超えるなど大きな話題になっている。

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