聖望学園 ノーシードから13年ぶり甲子園!エース・岡部が浦学斬り 県決勝21年ぶり1-0完封

2022年07月27日 04:30

野球

聖望学園 ノーシードから13年ぶり甲子園!エース・岡部が浦学斬り 県決勝21年ぶり1-0完封
<浦和学院・聖望学園>完封で甲子園出場を決めた岡部(左)はガッツポーズ(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【第104回全国高校野球選手権埼玉大会決勝   聖望学園1ー0浦和学院 ( 2022年7月26日    大宮公園 )】 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場を懸けた地方大会は26日、各地で37試合が行われた。埼玉大会の決勝では聖望学園のエース岡部大輝投手(3年)が4安打完封で、浦和学院に1―0で勝利。今春選抜4強で21年春から県内無敗だった浦和学院の埼玉での連勝を31で止め、09年以来13年ぶり4度目の甲子園出場を決めた。
 一瞬、現実を受け止められなかった。1―0で迎えた9回1死一塁。エース右腕・岡部はスライダーでバットの芯を外した。力ないゴロを遊撃手が捕球。二塁を踏んで、そのまま一塁に送って試合終了。大歓声に包まれるスタジアム。ベンチから狂喜乱舞して駆ける選手。岡部はやっと「あぁ、勝ったんだな…」と実感した。

 埼玉大会決勝で1―0の完封。01年に花咲徳栄・宮崎浩精が春日部東戦で記録して以来、21年ぶりの快挙だった。今春選抜4強の名門を、最速142キロ右腕が4安打完封。内角を突く直球と決め球のスライダーが威力を発揮し「一番良いピッチングができた」と胸を張った。

 1年かけての雪辱だった。昨夏の初戦、2回戦で浦和学院と対戦。2番手で登板した岡部は4回2/3を4失点と打ち込まれ、4―11で8回コールド負けを喫した。「満塁本塁打を打たれてから2週間くらい夢に出た」。まさに真夏の悪夢だったが、この日は1点も奪われることなく最後まで投げ切った。

 「ケガの功名」が一世一代の快投を生んだ。故障を繰り返していた岡部はサイド、オーバースローと肩の痛みが出ない投げ方を模索した。ついにスリークオーターにたどり着き、直球の勢い、スライダーの切れ味が増した。OBで聖望学園時代に「二刀流」だった鳥谷敬(元ロッテ)の投球動画をチェックし「プロにいく人は凄い」と刺激も受け「大輝」の名の通り大舞台で輝いた。

 ノーシードから一気に13年ぶりの甲子園出場を決めた。岡本幹成監督は「信じられない。本当に夢のよう。(勝因は)岡部の好投以外に何もない」と興奮気味。ナインの手で3度宙に舞い「意気込みどころか勝ったことさえ信じられない。とにかく甲子園では埼玉県代表として恥じない試合をしたい」と聖地でも快進撃を目指す。(柳内 遼平)

 ◇岡部 大輝(おかべ・だいき)2004年(平16)7月31日生まれ、東京都あきる野市出身の17歳。増戸小2年時に増戸少年野球クラブで野球を始める。増戸中では軟式野球部に所属。聖望学園では2年春からベンチ入り。憧れの投手は日本ハム・金子。50メートル走6秒5。遠投100メートル。1メートル74、79キロ。右投げ右打ち。

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