広島・田村、1軍切符つかむ! “拾い打ち”練習の成果見せた!走攻守で高卒2年目外野手が猛アピール

2023年02月13日 07:00

野球

広島・田村、1軍切符つかむ! “拾い打ち”練習の成果見せた!走攻守で高卒2年目外野手が猛アピール
紅白戦の2回、田村は二塁打を放つ(投手・遠藤)(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【紅白戦   紅組3-3白組(特別ルール) ( 2023年2月12日    天福 )】 広島が宮崎・日南キャンプ第3クール2日目の12日に今春初の紅白戦を行い、高卒2年目の田村俊介外野手(19)が走攻守で1軍生き残りをアピールした。1打席目に中堅右へ二塁打を放ち、守備では好捕も披露。17日から始まる沖縄2次キャンプ行きの切符をつかもうと、新星が首脳陣の評価を高めている。
 今春初の紅白戦で生きのいい若手が見つかった。走攻守全てで輝いたのが高卒2年目、左の強打者・田村だ。2回1死、2ストライクから遠藤が投じた外角チェンジアップに手を伸ばした。最後は右手一本で中堅右へ運ぶと、間一髪で二塁を陥れる好判断も見せて単打を二塁打に変えた。

 「打撃練習でやってきたことを実戦で出せてよかったです」

 オフの成果が詰まった一打だった。「自主トレで“拾い打ち”の練習をやってきた。追い込まれてから食らいつけたところはあったと思います」。地面際の球を拾って打つティー打撃を繰り返してきた。それが2球で追い込まれてから見せた技ありの一打を生んだ。

 愛工大名電(愛知)から21年ドラフト4位で入団した高校通算32発の強打者。キャンプ初日に新井監督から「秋と比べ、いい変化があった」と絶賛されて評価を高めていた。キャンプ4日目のフリー打撃では投手役を務めた矢崎の直球に振り遅れ、その指揮官から「泳いでもいいからポイントを前に」と指導も受けた。「僕のタイミングで打つと詰まる。泳ぐ感覚で打てば、ちょうどいい」。日南組に抜てきされた今春を通して、1軍級の投手に対応する技術が少しずつ身についてきた。

 この日は持ち前の打力に加え、「センター(秋山)が投げる方向とは逆の体勢で球を捕ったので、(二塁に)行けるかなと思って強気でいきました」と指揮官が掲げる積極走塁も披露。さらに右翼守備では韮沢が放った後方の飛球に背走して追いつく好捕も見せた。「守備は苦手。(球から)目を切ることが課題だったけど、今日はいい感じに結果を出せた」。高校時代は最速145キロ左腕としてだけでなく、左投げながら三塁も兼任。不慣れだった外野守備も、板についてきた。

 2次キャンプ地となる沖縄行きの切符をつかむことが目下の目標となる。指揮官は「田村もそうだし、若い選手がいいものを見せてくれた」と若ゴイの躍動に目を細めた。「今日は結果が出たけど、まだまだ油断できない。明日(の紅白戦)も結果を出したいです」。秋山や西川らがそろう強力な外野陣に、新星が必死で食らいつく。(河合 洋介)

 ◇田村 俊介(たむら・しゅんすけ)2003年(平15)8月25日生まれ、京都府出身の19歳。愛工大名電では1年春からベンチ入りし、3年夏は甲子園で本塁打を放つも初戦敗退。高校通算32本塁打。21年ドラフト4位で広島入り。1軍出場なし、2軍通算43試合で打率・185、0本塁打、11打点。1メートル78、93キロ。左投げ左打ち。

 《遠藤反省3失点》○…開幕の先発枠を争う遠藤、森が紅白戦で先発。ともに2回を投げ、遠藤が5安打3失点、森は2安打無失点と明暗を分けた。ただ、2人とも口を突いて出たのは反省の弁だった。右腕が「真っすぐの力強さは感じていたけど、カウントを取りたい変化球が入らず苦しい投球になった」と言えば、左腕も「左打者の外には投げ切れたけど、右打者の内角に投げ切れないことが多かった」。今後の修正をそろって誓った。

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