オレ流貫け!!福留氏“後継者”阪神・輝に金言 「一定のタイミング」心がけ、かつ「開き直り」大切

2023年04月26日 05:15

野球

オレ流貫け!!福留氏“後継者”阪神・輝に金言 「一定のタイミング」心がけ、かつ「開き直り」大切
福留氏(左)が見守る中、フリー打撃を行う佐藤輝(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 阪神は25日の巨人戦が雨天中止となり、26日の同カードに向けて調整に努めた。目下、打率・175、0本塁打、2打点と悩める佐藤輝明内野手(24)について、日米通算2450安打を誇る阪神OBで、背番号8の先輩でもある福留孝介氏(46)が現状を分析し、迷いを解決するための(1)一定のタイミング(2)オレ流(3)開き直り――という3項目を提案。「兆しは見えてくるんじゃないか」と期待した。
 福留氏は、巨人戦が雨天中止となり、甲子園室内で打撃練習に励む佐藤輝に熱視線を送った。そしてまず、打者にとって最も大事なタイミングが一定していないことが、不振の原因と分析。迷いを断ち切るよう提言した。

 「打つのに一番大事なのはタイミング。でも打撃練習でも毎回タイミングが違うし1球ずつ違う。打席で“今のは違うな。もっと、こうかな”と迷っていたら、試合では勝負にならない。今はシンプルに“ここで、このタイミングで、真っすぐを捉えるんだ”とそれだけ考えたらいい」

 今季の佐藤輝は開幕から19試合、73打席ノーアーチ。打率・175、打点も2と低迷している。内角高め真っすぐと、低めボールゾーンへの変化球…。相手バッテリーの執ような攻めに苦しんでいるように見えるが、福留氏の見解は少し違う。やはり、これも「タイミング」と説明する。

 「配球でもないんですよね。現状のタイミングは真っすぐに遅れて、変化球には早い。どっちにも合っていないから、全部何でもかんでも慌ててバットを出してしまうように見える。見極める状態までいっていない。でもストライクゾーンの真っすぐを打つという自分のタイミングがあれば、今攻められているボール球がタイミングが違うとなって、振らないでいられるんです」

 今の佐藤輝はグリップ位置を変えたり、右足のステップ幅を小さくしたりと、もがいている。しかし結果につながらないから疑心暗鬼にもなる。そんな時の打開策とは…。日米で通算24年間プレーした福留氏が勧めたのは「テル流を貫くこと」と「開き直り」だ。

 「阪神の中心選手になれば、結果が出るまで周りから(いろいろと)言われるのは仕方がない。でもグラウンドでプレーするのは本人なので気にしないでいい。自分が思ったことをとことんやる方がいい。一日一日、突き詰めて、それの積み重ね。あとは腹をくくること。ああでもない、こうでもないと毎日変わるのではなく、“これだ”と思ったことを割り切って、徹底してほしい」

 シーズン中でも修正可能なことしか言わない。「3日間あったら練習で3日とも同じタイミングで打てていれば、兆しは見えてくるんじゃないかな」。そして、練習でできることしか言わなかった。
 
◆輝「ポジティブに頑張ります」室内練習場で特打敢行◆

 打率.175、0本塁打と悩める佐藤輝はこの日、室内練習場で特打を敢行した。成績は不振でも、報道陣には自然体で対応し「しっかり振れたんで、26日はいけると思います」と手応えを口にし、「ポジティブに頑張ります」と前向きな言葉を重ねた。

 その打撃が爆発する瞬間を今か、今かと待ちわびる岡田監督は「ヒットよりもやっぱり一発。ホームランが出たら、だいぶ違うと思うで」と低迷脱却のカギはアーチにあり――と訴えた。長いシーズンには浮き沈みがつきもの。自身の現役時代を引き合いに出し「俺も5月、6月くらいまで1割の年はあったで。3年目やったかな。婚約した年やったかな。3割打ったけどな、最後には」と当面は静観する考えを示した。

 ◇福留 孝介(ふくどめ・こうすけ)1977年(昭52)4月26日生まれ、鹿児島県出身の46歳。PL学園、日本生命を経て、98年ドラフト1位で中日入団。02、06年の首位打者のほか、3度の最高出塁率に輝く。07年オフにFAでカブス移籍。13年阪神で日本球界に復帰。21年古巣の中日に復帰。22年限りで現役引退。ベストナイン4度、ゴールデングラブ賞5度受賞。右投げ左打ち。

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