広島・床田 球団日本人左腕32年ぶり11勝!打でも躍動、7年目で初の猛打賞

2023年09月27日 06:45

野球

広島・床田 球団日本人左腕32年ぶり11勝!打でも躍動、7年目で初の猛打賞
<広・中>ヒーローインタビューを終えファンの声援に応える床田(撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島2―0中日 ( 2023年9月26日    マツダ )】 広島・床田寛樹投手(28)が26日の中日戦で球団左腕では19年ジョンソン以来、日本人に限れば12勝(8敗)した91年川口和久以来の11勝に到達した。11日ぶり登板で初回2得点を7回2/3無失点の力投で守り、今季最長だった4戦未勝利(3連敗)のトンネルを抜けた。打撃でも7年目で初の猛打賞を記録するなど、投打で躍動し、2位死守への前進に貢献した。
 床田は8月17日の阪神戦以来、約1カ月ぶりの勝利に安堵(あんど)の表情を浮かべ、喜びをかみしめた。

 「最近ふがいない投球が続いていたので、絶対勝とうと思って、マウンドに上がった。凄くうれしい」

 8月24日のDeNA戦から3連敗を含む今季最長の4戦未勝利。疲労蓄積を配慮されて16日に登録を外れてからは「何か思い切って変えてみよう」と後輩の森下が操るチェンジアップの習得に動いた。同じ落ちる軌道ではパームとツーシームが持ち球。打者が直球に見えてツーシームよりも遅く落ちる新たな選択肢を求めた。映像で確認し、森下にも助言を仰いだ。10日足らずの練習だけで実戦投入。初回の細川、4回のビシエドらに投げ、一定の手応えをつかんだ。

 「“ボールでもいいわ”ぐらいの感じで、腕だけ振ろうと思って投げた。ああいう感じでいいのかなと思う」

 5回1死から投手・涌井への四球から招いた満塁のピンチではカリステを遊ゴロ併殺。走者を背負っても慌てず冷静に打ち取った。7回93球で戻ったベンチでは新井監督と話し合い。「最初は交代だろうと思っていたが、いかせてくれた」。最優秀中継ぎの初タイトルが懸かる島内が負担少なくホールドを稼げるように続投した8回は2死を取ってからバトンを渡した。

 打撃でも二塁打2本を含む3安打で初の猛打賞。「めちゃくちゃうれしい。今年、森下はホームランを打っていて、バッティングがいいと言われるけど、僕の方が今年は打っている」と胸を張り、新井監督も「大活躍でしたね」と目を細めた。

 前日25日には5年ぶりのCS進出が決定。新人だった17年からの2年間は左肘手術からの回復途上で、7年目で初めてポストシーズンで投げる秋がやってくる。「これから大事な試合が増える」。一時の不調を脱し、下克上を期すマウンドへ弾みを付けた。
(長谷川 凡記)

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