巨人・松田が引退決断 不惑にして向上心の塊…わずか1年でも巨人に有形無形の“遺産”残す

2023年09月27日 23:27

野球

巨人・松田が引退決断 不惑にして向上心の塊…わずか1年でも巨人に有形無形の“遺産”残す
23年の自主トレで新人たちとノックを受ける松田(中央)は率先して声を出す  Photo By スポニチ
 巨人・松田宣浩内野手(40)が今季限りで現役を引退することが27日、分かった。近日中に会見を行う。ソフトバンクで一時代を築き、2度のWBC出場や19年のプレミア12では世界一にも貢献。現役にこだわって今季から巨人に加入したが、出場は11試合にとどまっていた。ファンから「熱男」の愛称でも親しまれたベテランが、18年間の現役生活に別れを告げる。巨人担当キャップが「松田という男」を語った。
 巨人は昨オフ、松田をムードメーカーとしてではなく、戦力として獲得した。松田は「うれしかった。あのまま辞めないで本当に良かった」と球団に感謝していた。子供の頃から巨人ファン。「やっと、ファンだったと言えますよ」と笑顔を見せていた。

 40歳になっても向上心は変わらなかった。昨年はスクエアスタンスで構えていたが、今年はオープンスタンスに変えた。「両目で投手をしっかり見るようにしたら、見えやすくなった」。3月4日の韓国・サムスンとの練習試合では途中出場で大きな左飛を打ち「紙一重だったんですけどね」と熱男ポーズのお披露目ができずに悔しがっていた。2軍調整中だった5月には「テンポを早くというか、ムダな動きを省くフォームにしている」と聞いた。いつ取材しても野球小僧のように目を輝かせていた。

 2月の宮崎キャンプ中には若手を連れ、古巣のソフトバンク・柳田も同じ席に誘うなど後輩のために動いた。移籍からたった1年での現役引退となるが、松田はチームに有形無形の“遺産”を残した。
(巨人担当・川島 毅洋)

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