阪神・木浪 打席の立つ位置に感じた向上心「相手投手に応じて、どこででも打てたらいいじゃないですか」

2023年09月28日 08:00

野球

阪神・木浪 打席の立つ位置に感じた向上心「相手投手に応じて、どこででも打てたらいいじゃないですか」
<神・中>7回、木浪は二塁打を放つ(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―7中日 ( 2023年9月27日    甲子園 )】 【畑野理之の談々畑】木浪聖也は3回1死でスライダーを右前打。7回先頭でも147キロ直球を中堅右へ二塁打した。3打数2安打、1四球だった。
 木浪が打席の中で立つ位置に注目していた。白線で長方形に囲まれたボックスの真ん中、そしてホームベースに近い所で、いつものように構えていた。もう少し説明すると、視線を真下に落とすと本塁ベース…という位置だ。多くの選手は後ろギリギリ(捕手側)に立つ。この日の両軍の先発18選手でも中日の三好大倫と2人だけ。最近対戦した中では巨人・岡本和真、中田翔、広島・坂倉将吾、野間峻祥らがそうだったが、やはり少数派だ。

 「あまりいないですよね。阪神でもチカ(近本)も中野も後ろだし…。僕は後ろだと変化球を引っかけて一塁線にファウルになるイメージなんです。投手に近づく分、速球に差し込まれないよう意識はしています」

 野球を始めたころ、あまり深く考えずに打席の真ん中に立っていた。以来、青森山田でも亜大でも、Hondaでもそのまま来た。プロ入り後も変更しなかったが5年目の今季、変化が起きている。

 つい先日、24日の中日戦で3打席目まで後ろに立ってみた。柳裕也に左飛と二ゴロ、勝野昌慶に三振だった。いつもより土が深く掘れていたのを感じたものの、「打つことには違和感はなかった」。4打席目は、真ん中に戻したが松山晋也に死球だった。知らなかったが、「春に清水さん(ヤクルト)の時に、後ろにしたらヒット打ったんですよ」と教えてくれた。5月11日の甲子園。1―1の8回1死一塁から三塁強襲の二塁打を放っている。おそらく、これだ。

 基本的には投手から少しでも遠い方が長くボールを見られるし速い球にも反応しやすくなる。だから多くの打者がそうするのだろう。前後に動けば特に変化球のストライクゾーンが変わる。そして距離が変われば普通は違和感が生じる。だから多くの打者がシーズン中にはコロコロ変えないのだろう。しかし木浪は「もっといいどこかを探すのではなく、相手投手に応じて、どこででも打てたらいいじゃないですか。いろいろとチャレンジしたい」。オフに本格的に取り組む。今年は規定打席に初めて到達して、現在打率は・274。攻守で優勝に大貢献したが、もっと上にあるだろうキャリアハイを目指して、現状にとどまることはしない。

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