矢野燿大氏 打席で自分を客観的に見ている阪神・大山 一方、佐藤輝はもう少し余裕が欲しい

2023年09月28日 05:15

野球

矢野燿大氏 打席で自分を客観的に見ている阪神・大山 一方、佐藤輝はもう少し余裕が欲しい
矢野燿大氏 Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2―7中日 ( 2023年9月27日    甲子園 )】 【矢野燿大 視点】阪神・大山の今年の成長は打席での自分を、客観的に見ることができるようになったことだと思っている。冷静な第三者的視点で、試合の状況、相手投手の心理も含めて見えるようになってきた。それが阪神の4番を一年間務め上げるという結果につながった。
 4回の2試合連発となる17号2ランも、カウント3―1から「空振りでもいい」と割り切って振ったことが一発を呼んだ。本人はきっと「まだまだ」と思っているだろうが、いい打席だった。最高出塁率のタイトルの可能性も出てきた。現時点で96四球。客観的な姿勢からボールをしっかり見極めた結果が数字に表れている。初のタイトルをぜひ手にしてほしいと思う。

 一方、佐藤輝は6回無死満塁で三飛に倒れたことが試合のポイントになった。振りたくなる見極めにくい一球だったが、もっと打席での余裕があれば別の対処ができたと思う。自分のタイミング、自分の目線でただ打つ、ではなく、ゾーンを絞ったり、目付けなどの工夫が欲しい。佐藤輝も打席での客観的な見方ができれば、もっと成長できると感じた。

 CSファイナルSまで3週間。どれだけ準備できるかが、短期決戦のポイント。特に打者の準備は大切だ。ただ打席をこなすだけでなく、状況、それぞれの役目を常に意識して、調整に取り組むことが大事になる。(スポニチ本紙評論家)

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