どうなる?パ新人王の行方 オリ舜平大“対抗馬”楽天ドラ3渡辺翔太の現状と心境

2023年09月29日 07:30

野球

どうなる?パ新人王の行方 オリ舜平大“対抗馬”楽天ドラ3渡辺翔太の現状と心境
楽天・渡辺翔太 Photo By スポニチ
 プロ野球のシーズンも佳境を迎え、個人タイトルの行方の気になるところだ。記者投票で決まる新人王は、セ・リーグは阪神の18年ぶりの「アレ」に貢献した村上頌樹投手(25)が抜けた存在だが…。パ・リーグについては投票権を持つ記者たちの間でも意見が割れている。
 最有力はやはり、オリックス・山下舜平大投手(21)だろう。高卒3年目で初の開幕投手に指名されると、4月11日の楽天戦でプロ初勝利を挙げた。現在はケガで離脱しているため、シーズンの最終成績は16試合で9勝3敗、防御率1・61。リーグ3連覇に貢献する素晴らしい成績だが、投球回が95イニングと少し物足りなく、そこをどう評価するかがポイントになりそうだ。

 では、対抗馬は?楽天のドラフト3位・渡辺翔太投手(22)はリリーフで46試合に登板して8勝3敗、22ホールド(30HP)、1セーブ、防御率1・42の成績を残している。パームボールを武器にセットアッパーとしてフル回転しているが、こちらも登板試合数という点で決め手に欠ける。残り試合で登板数やホールド数を増やしつつ、防御率も1点台前半を維持できれば評価は上積みされそうだ。

 当の本人はどう思っているのか。楽天・渡辺翔に話を聞くと「7勝目を挙げたぐらいから、チームの先輩たちに“頑張れば新人王を狙えるぞ”と言われて。だけど今は正直、新人王についてはそこまで意識していません。チームがCSに進出するために頑張るだけ。僕もCSの舞台で投げたいので。もし選んでいただければ凄く光栄なことですけど、ご褒美ぐらいの感覚ですね」と、目の前のCS争いに集中している様子だった。

 新人王の投票権を持つのは、全国の新聞社、通信社、放送各社でプロ野球取材歴が5年以上のキャリアがある記者と定められている。新人王と同様にベストナインやゴールデングラブ賞、MVPといった記者投票で決まる表彰は、担当記者を多く抱える球団の選手が多くの票を集めるケースも多く、本来は成績が考慮されないポストシーズンでの活躍や印象に引っ張られてしまうこともある。

 ちなみに、ふさわしい選手がいないと思った場合は「該当者なし」と記入することもできる。今年もそろそろ全国のプロ野球記者に投票の案内が届く頃だ。しっかり吟味して清き一票を投じたい。(記者コラム・重光 晋太郎)

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