大谷も恩恵、シフト制限で今季左打者BABIP・283→295に上昇 大リーグサイトが新ルール効果特集

2023年09月29日 11:41

野球

大谷も恩恵、シフト制限で今季左打者BABIP・283→295に上昇 大リーグサイトが新ルール効果特集
大谷翔平 Photo By スポニチ
 大リーグ公式サイトが、28日(日本時間29日)今季から導入された新ルールの効果について特集。シフト制限のおかげでヒット数が増えたと報じている。
 BABIP(本塁打を除くインプレー打球のうち安打となった割合を表す指標)を見ると、昨季の・290から・297に上昇、特に左打者は・283から・295と12ポイントも上昇した。細かく見ると左打者の引っ張ったゴロは35ポイント、ラインドライブが27ポイントも上がった。エンゼルスのフィル・ネビン監督も前日大谷が今季初めて打率3割を超えた理由の一つと認め、「メジャー全体で多くの左打者に恩恵があったと思う」と語っている。

 ちなみに守備選手がシフト制限のルールを破って、ポジショニングを間違えれば、ルール違反でボールが宣告される。しかしそういった事態はメジャー全体で4万イニング以上がプレーされた中で、3度しか起きなかった。

 ほかには、ピッチクロックの成果で9イニングの試合の平均時間が2時間40分となり、22年より24分間も短縮され、1985年(2時間39分)以降では最短となった。ただしシーズン終盤は選手たちがルールに慣れ、余裕が出てきたことで少し長くなった。シーズン最初の3週間は、選手たちが違反にならないように少し慌ててプレーしたため平均2時間38分、それが、例えば投手はあえてプレートを外し、割り当てられた時間を使う余裕ができた。おかげで直近の3週間は2時間44分になっている。違反回数はシーズン最初の百試合は試合当たり0・87回。直近の百試合は0・34回。オールスター後は0・30回だった。3分の2の試合は違反が全くなく、後半に限ると74%の試合は違反がゼロだった。違反は守備側の方が多く、投手と捕手が71・1%、打者は28・9%だった。ルール施行前は、ピッチクロックでプレーを急かされることで、けが人が増えると危惧されたが、そういった事態にはならなかった。

 投手も野手も負傷者リストに入った回数は昨季よりも減った。急かされることで、先発投手が早く疲労するという事態も起きなかった。先発投手の平均の球数は減らなかったし、取ったアウトの数もほぼ同じ。5イニング以上を投げた確率も変わらなかった。

 大きなベースとけん制球の制限で、盗塁は増えた。盗塁を試みた回数は22年の1・4回から1・8回に増加。1・8回は2012年以来の高い数字。特筆すべきは成功率が去年の75・4%から今年は80・4%と大幅に上昇したこと。80・4%は実は、MLB史上最も高い成功率だ。一方で牽制球の回数は1試合平均6・0回から4・9回に減少。ただ走者が大きくリードを取るなど、より大胆になったため、牽制で刺される回数は増えた。投手が走者を刺した回数は324回で、22年の271回より急増している。

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