野球・ソフト7年ぶり五輪復活へ　28年ロス追加競技提案　MLBの姿勢にも注目

2023年10月11日 05:00

野球

　28年ロサンゼルス五輪の大会組織委員会は9日、追加競技候補として野球・ソフトボール、フラッグフットボール、ラクロス、スカッシュ、クリケットの5競技を国際オリンピック委員会（IOC）に提案したと発表。IOC理事会を経て16日の総会（インド・ムンバイ）で正式決定する。東京五輪とパリ五輪では組織委の提案がそのまま承認されており、野球・ソフトボールは21年東京五輪以来7年ぶりの復活が濃厚となった。　

　野球・ソフトボールは追加競技として行われた21年東京五輪で、日本がともに金メダルを獲得。パリ五輪では採用されなかったため、実施が決まれば2大会ぶりの復帰となる。世界野球ソフトボール連盟は「米国だけでなく、世界中のファンに好評を博すと確信している」と声明を出した。

　日本野球機構（NPB）の井原敦事務局長は「発表したということは、それなりのとりまとめができていると思うが、正式決定を待ちたい」と慎重だったが、歓迎の声も上がった。今季、25本塁打でパ・リーグの本塁打王争いを演じた日本ハム・万波は、28歳でロス五輪を迎える。東京五輪もテレビ観戦し「出たいです。オリンピックで野球がないのは寂しさがあった。代表に選ばれるぐらいの成績を残したい」と出場へ意欲を見せた。

　ロス五輪は7月14～30日に開催され、プロ野球シーズンと重なる。21年東京では12球団が全面協力し、約1カ月間公式戦を中断。金メダル獲得を後押しした。実施が決まれば今後、プロ野球実行委員会などで話し合いが行われる。

　また、米国で開催される大会での復活となれば、これまで大会参加に消極的だった大リーグ機構の姿勢にも注目が集まる。（神田　佑）