“大谷から三振を奪った男”チェコ代表サトリアもMVPを祝福「チェコに招待してビールを飲み交わしたい」

2023年11月19日 08:00

野球

“大谷から三振を奪った男”チェコ代表サトリアもMVPを祝福「チェコに招待してビールを飲み交わしたい」
サトリア(左)とチェコ代表のサイン入りユニホームを受け取る大谷(提供写真) Photo By 提供写真
 エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)に21年以来2年ぶりに、史上初の2度目の満票でア・リーグMVPに輝いた。WBCとシーズンのダブルMVP受賞は史上初の快挙。WBCで“大谷から三振を奪った男”として話題を呼んだWBCチェコ代表の先発右腕オンジェイ・サトリア投手(26)がスポニチ本紙に祝福メッセージを寄せた。(取材構成・柳原 直之)
 大谷のMVP受賞は祖国の誇りでもある。WBCとシーズンのダブルMVP受賞は史上初の快挙。チェコ代表の先発右腕サトリアは「MVP選出、本当におめでとう。今季の活躍は素晴らしかった」と祝福した。

 WBCでのスポーツマンシップあふれる振る舞いが、鮮烈な印象を残したチェコ代表。3月11日の日本戦で先発したのがサトリアだった。大谷との初対戦の初回はチェンジアップで一ゴロ。3回も再びチェンジアップで空振り三振を奪った。「アマチュア選手のような私にとって信じられないこと」。試合は力負けだったが、普段は「電気技師」の最速127キロ右腕の「大谷斬り」は大きな話題を呼んだ。

 日本、そして大谷との縁はここからつながった。一次リーグ敗退翌日の14日。サトリアは同僚と東京ドームの日本代表のロッカーを訪れた。大谷にサイン入りユニホームを渡し、お返しとしてサイン入りのチームバット2本やサインボールを贈られた。大谷と記念写真も撮ったサトリアは「翔平に“本当に良い投球だった。素晴らしいコントロールだった”と言ってもらった。親切でうれしかった」と感激。さらに大谷から「チェコ代表の帽子が欲しい」と頼まれ、喜んで渡したという。

 その後、チャーター機でのマイアミ到着時に大谷がチェコ代表の帽子を後ろ向きにかぶる姿がSNSやテレビのニュースで話題沸騰。サトリアは「予想していなかったことだったのでとても驚いた。GOAT(史上最高の選手)が我々の帽子をかぶったことは、チェコ野球界にとって光栄なこと」とうれしそうに振り返った。
 大会後もチェコ代表のバベル・ハジム監督が再来日すると、日本代表の栗山英樹前監督も同国を訪れ、同国野球の名誉アンバサダーに就任。「野球不毛の地」と呼ばれる欧州だが、WBCでの対戦をきっかけに、貴重な交流の輪が広がった。

 サトリアは「いつか翔平をチェコに招待してビールを飲み交わしたい」と笑顔。さらに「シーズン終盤にケガをしてしまったことは残念だけど、すぐに回復して、再び野球界で圧倒することを願っている」とエールを送った。大リーグ機構(MLB)は25年の日本開幕戦など、米国以外での公式戦開催を進めていく。その国際化の中心に、二刀流の存在がある。

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