ソフトバンク・ドラ1前田“完全無欠のエース”千賀&和田の道へ「いいところ吸収しながらやっていく」

2023年11月30日 06:00

野球

ソフトバンク・ドラ1前田“完全無欠のエース”千賀&和田の道へ「いいところ吸収しながらやっていく」
仮契約を終えた大阪桐蔭・前田(撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 ソフトバンクからドラフト1位で指名された大阪桐蔭の最速148キロ左腕・前田悠伍投手(18)が29日、大阪府内のホテルで契約金1億円、年俸1000万円(金額は推定)で仮契約した。背番号は41が有力。ソフトバンクで完全無欠のエースになることを目標とし、今年のU18ワールドカップで背負った日の丸をトップチームでもという熱い誓いを立てた。
 鷹ファンをワクワクさせるような高校No・1左腕の力強い決意表明だった。前田は「ソフトバンクでエースになることを目標にやっていきたい」と宣言。その道を究めるため“野球バカ”になるつもりはない。強豪・大阪桐蔭で主将を務めた男らしく「野球の技術は大切だと思うんですけど、それ以外の私生活面であったり、行動、言動、全部の面でエースと言われるような存在になりたい」と“完全無欠”のエース像を思い描いた。

 高校では1年からベンチ入りし、2年春の選抜で全国制覇を経験した左腕にとって、野球以外が大事だと思う理由がある。大阪桐蔭の西谷浩一監督から「人間的成長なくして、技術的進歩なし」という言葉を高校生活で一番学んだからだ。日頃からゴミを拾うこと、整理整頓など日常生活から意識してきた。

 人間力や振る舞いの面で最高の教材がいる。今季42歳にして8勝を挙げた和田だ。「長年、活躍できるのは野球だけじゃないと思っている。素晴らしい目標の方がいるので、いいところを吸収しながらやっていきたい」と前田の目が輝いた。

 エース道を究めた先に大きな目標がある。8月下旬から9月上旬にかけて行われたU18W杯では、日本代表のエースとして3試合に先発し、16回2/3を1失点、防御率0・42と圧倒。台湾との決勝では7回1失点に抑える完投勝利で胴上げ投手に輝いた。「次はトップチームの日本代表という目標は自分の中では掲げている。まずはスタートラインに立てるように。一歩でも近づけるよう練習、取り組みをしていきたい」と気を引き締める。

 背番号も育成選手からエースに上り詰めた千賀(メッツ)の背負った41が有力。「まずは体づくり、野球選手の体ではないので。技術面、体づくりの面で両立しながら。一日でも早く1軍で活躍できたらいい」と語り、契約金の使い道を聞かれても「まずは貯金です」と足元を見つめる前田が、近いうちに福岡の、そしてプロ野球ファンを熱くさせる。(杉浦 友樹)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご) 2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県出身の18歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr選出。高月中では湖北ボーイズに所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年秋からエース。2年時の甲子園は春優勝、夏ベスト8で今春はベスト4だった。1メートル80、80キロ。左投げ左打ち。

▽前田と一問一答

 ――契約を終えて。
 「改めてプロ野球選手の一員になるんだなという思いが強かった」

 ――ファンに見てもらいたいところは。
 「まずは強気のピッチング。球速自体はあまり出ないと思うんですけど、チェンジアップだったり、いろんな球を使いながら打ち取っていくスタイル。そういったところを見ていただければいい」

 ――スピードをプロになったら上げたいか?
 「トレーニングを積んでいくことによって、自然とスピードも上がっていくと思う」

 ――福岡で食べたい食べ物は。
 「明太子だったり、博多ラーメンが有名だと思う。食べてみたいです。ラーメンは好きです」

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