楽天・則本 来季クローザー転向 「気持ち変える必要ない」松井裕の金言胸に目標「30セーブ以上」

2023年12月06日 05:30

野球

楽天・則本 来季クローザー転向 「気持ち変える必要ない」松井裕の金言胸に目標「30セーブ以上」
「来季はクローザーをやります」と笑顔で語る則本(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 緊張で手に汗をかいていた。現状維持の年俸3億円プラス出来高払いで契約更改交渉を終えた楽天・則本は、7年契約の6年目となる来季への抱負を聞かれると、驚きの言葉が飛び出した。「今江監督から要請があったのですが、松井裕樹の後のクローザーを務めたいと思ってます」。面を食らった質問者が「クローザー?」と聞き直すと「はい。冗談じゃないですよ。凄い手汗や…」と笑顔で返した。
 発表は突然だったが、じっくり話し合い決意を固めた。通算236セーブを挙げた守護神・松井裕が海外FA権を行使してメジャーに挑戦。来季へ“新守護神”の選定を最優先事項に考えた今江監督から、クローザーへの転向を打診された。

 「ビックリしたけど、監督の熱意が凄く伝わってきた。松井を見てきて大変さも知っている。心意気とか魅力のあるポジション。務まるかどうか分からないけど、やってやろうという気持ち」

 長くエースとして投手陣を支えてきた。今季もチームで唯一規定投球回に達し24試合で8勝8敗、防御率2.61と安定していた。誰よりも計算できる先発投手だが、誰かが9回のマウンドに立たなければいけない。最速158キロの剛速球にフォークとスライダーを交えて三振の山を築くスタイル。クローザーとして必要な資質を多く兼ね備えている。

 松井裕からは「先発でも抑えでも、打者に球を投げてアウトを取っていくのが仕事。気持ちを変える必要はない」と“金言”を授けられた。理想の守護神は、同じ背番号「14」を背負い「炎のストッパー」と称された広島の津田恒実氏だ。「30セーブ以上を挙げないと、優勝することはないと思う。しっかり9回を締めて、チームに勝利を持ってきたい」。そう話す表情は、未知への挑戦のワクワク感に満ちていた。(重光 晋太郎)

 ▽則本の救援登板 新人の13年は救援登板が2試合あり、その試合で1勝1敗。同年CSではファイナルS第4戦でホールド。日本シリーズは第5戦では救援勝利、第7戦でホールドを挙げ日本一に貢献した。以降の救援登板はレギュラーシーズンのみで14年に2試合、18年に1試合。日本代表では15年プレミア12でリリーフで4試合に登板も、準決勝の韓国戦では1回0/3で4失点し敗戦投手。17年WBCでも2試合に救援登板した。

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