広島・矢崎 来季“二刀流”!セットアッパーも守護神も任せろ!栗林と「切磋琢磨」 倍増で契約更改

2023年12月06日 05:45

野球

広島・矢崎 来季“二刀流”!セットアッパーも守護神も任せろ!栗林と「切磋琢磨」 倍増で契約更改
広島・矢崎 Photo By スポニチ
 広島・矢崎拓也投手(28)が、広島市南区の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2800万円から倍増となる来季5600万円でサインした。今季は守護神・栗林が不在の間、抑えを務めてチームトップの24セーブをマーク。来季に向け、球団からは本職のセットアッパーに加えて守護神候補としての期待を受ける。“二刀流”の起用に備えてオフの間に準備を整え、フル回転を期す。
 契約更改を終えた矢崎はキャリアハイの今季を振り返り、「よく頑張ったとは思う」と充実感を漂わせた。そして、すぐさま来季に視線を向け、フル回転を誓った。

 「数字的な目標はない。まずは1年間、チームに貢献することが一番。来季はシーズンを通して、安定した結果を残したい」

 今季は春季キャンプ中に痛めた左内腹斜筋筋挫傷の影響で開幕に出遅れ、シーズン終盤の8月19日にも蓄積疲労のため登録抹消となった。1軍完走こそかなわなかったが、マルチな働きで救援陣を支えた。本職のセットアッパーに加え、5月中旬からは不調と右内転筋筋挫傷が重なって降格した栗林に代わる守護神を務めた。結果、54試合登板4勝2敗、10ホールド、そしてチームトップの24セーブをマークした。

 「本当に、貴重な経験をさせてもらった。(抑えは)なかなか全員ができるポジションじゃないと思う。経験できたこと自体が、すごくありがたいこと」

 確かな「実績」を残したことで、球団からは来季に向けてセットアッパーと抑えの“二刀流”での活躍が期待される。栗林の負担も考慮してダブル守護神となる可能性もある。球団の方針はこの日の交渉の席でも伝えられたもようだが、矢崎は静かに言葉を継いだ。

 「(栗林と)お互いに切磋琢磨(せっさたくま)するというか、競争してチーム全体が強くなるのが一番。(抑えは)新井監督が選ぶこと」

 オフは心身両面においてセットアッパーと抑えの両にらみで準備を整える見込み。来春キャンプ、オープン戦で栗林らとの競争に臨んだ上で、指揮官に言われたところで全力投球する。起用法がどうであれ、シーズンを通して勝利に貢献するには、さらなるレベルアップが不可欠だ。

 「去年から、あまり自分のフォームや感覚を変えて臨むというのはしなかった。現状維持は衰退だと思っている。もう一つ自分の持っている球だったりをレベルアップできるように」

 今オフは例年通り、母校の慶大で自主トレを行う予定。投球フォームを見直し、さらなる進化を図る。(長谷川 凡記)

 《矢崎に聞く》
 ――2800万円から倍増した。
 「2年前からしたら8倍くらいになる。そういう職業はなかなかない。非常にありがたいというか、夢がある仕事だなと思う」

 ――球団から評価の言葉は。
 「開幕に出遅れましたけど、栗林がいない中で、終盤のポジションを担ってくれたというところを評価してもらった」

 ――チームトップの24セーブを挙げた。
 「最後の方は、栗林もすごく状態が上がってきたが、僕の状態が落ちなければ監督も(抑えを)代えるという選択はしなかったと思う。もっとできたと思う」

 ――抑えを続けたいとは思わないか。
 「それは僕が選ぶことじゃない。もう一回(抑えにこだわって)やってやるぞみたいなのはない」

 ――来季は同世代の新助っ人のハーンとハッチが入団する。
 「(同世代と)今知った。同世代で盛り上げられるようにしたい」

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