周到な準備と、気持ちの割り切り問われる「延長10回無死一、二塁」 バント?強行?あなたの勝負手は?

2023年12月06日 08:00

野球

周到な準備と、気持ちの割り切り問われる「延長10回無死一、二塁」 バント?強行?あなたの勝負手は?
アジアプロ野球チャンピオンシップ決勝の韓国戦10回、送りバントを決めた古賀(右)はチームメートに出迎えられる Photo By スポニチ
 野球の国際大会では、延長戦で「タイブレーク方式」が採用されている。11月に開催された「アジアプロ野球チャンピオンシップ」では、無死一、二塁から延長戦をスタート。侍ジャパンは決勝の韓国戦で延長10回にサヨナラ勝ちを収めた。
 10回の表に韓国に1点を勝ち越され、迎えた裏の攻撃。井端監督は同大会11打数5安打で打率・455の阪神・森下に、「ピンチバンター」の西武・古賀を送った。なぜ強行策を取らなかったのか。

 背景(1)「1点差の局面」 タイブレークは試合の流れがいったん途切れるため、無死一、二塁でも押せ押せムードとは違う。ビハインドは1点で、まずは追いつきたい。指揮官は「1点差なら(犠打で)送ろう。2点差なら森下を打たせよう」と決めていた。

 背景(2)「犠打データ」 森下はシーズン中に犠打企画もなかった。古賀は今シーズン21度の企図で17度成功していて、・810という高い成功率を誇っていた。大会初日に他の選手が緊張で固まる中、一人リラックスして自身に話しかけてきた平常心も買われた。

 古賀は高めの142キロ直球を「野球人生で一番緊張した」と投前に転がし、その後、広島・坂倉が同点中犠飛。2死満塁で巨人・門脇が左前にサヨナラ打を放った。同試合は世帯平均13・6%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)と高視聴率で、終盤に数字を上げた。

 「延長10回無死一、二塁」の局面。あなたならどう采配しただろう?(記者コラム・神田 佑)

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